カバーをみたとき、ぐぐーっと引き寄せられました。
帯もなく、静かな絵の表紙。
そのイメージのままに、静かに進んでいく物語。
静かな湖面のキラキラ輝く様を間近にみたくて
ボートをこぎ出してみずうみの真ん中にきた時
ふと水の中をみたら、澄んだ水の深さにぞっとした。
そんな感覚の本でした。
可哀想な状況や、悲惨な心情をマシンガンのように吐露する
訳ではなく、ただ傷口をやさしくなぞっていくように
つづられているだけなのに、どうしてこんなに泣けてしまうのか
よく判りませんでした。
ただ静かに押し寄せてくる気持。
世の中の残酷さや悲惨さの中で
生きていかなければならない決意のようなものを
「みずうみ」というタイトルや装丁やカバー絵など
本のパッケージ全体の雰囲気で感じさせてくれました。
お勧めです。