登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ばななワールド,
By hal "hal" (埼玉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: みずうみ (単行本)
どこまでもゆったりとした(だけど底辺ははりつめた)、そんな物語が一貫して続くのかと思いきや。中島くんの過去の種明かしのラインにすこしぞっとした。 底に伴うはてしない絶望感のようなもの。 そういうかなしみを背負ったとほうもなく優しいひとを書いてしまうのがほんとうにうまいなあ、と思った。 一見して穏やかな、だけど実際はすごく危ない、こわい話。 読み終わってからしばらくは本の世界にはまってしまった。 吉本ばななさんの本のなかではとくにすきなものに入るかもしれない。深くて、静かな物語。
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
静かなたたずまいの本,
By 山田 石人 (京都府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: みずうみ (単行本)
カバーをみたとき、ぐぐーっと引き寄せられました。帯もなく、静かな絵の表紙。 そのイメージのままに、静かに進んでいく物語。 静かな湖面のキラキラ輝く様を間近にみたくて ボートをこぎ出してみずうみの真ん中にきた時 ふと水の中をみたら、澄んだ水の深さにぞっとした。 そんな感覚の本でした。 可哀想な状況や、悲惨な心情をマシンガンのように吐露する 訳ではなく、ただ傷口をやさしくなぞっていくように つづられているだけなのに、どうしてこんなに泣けてしまうのか よく判りませんでした。 ただ静かに押し寄せてくる気持。 世の中の残酷さや悲惨さの中で 生きていかなければならない決意のようなものを 「みずうみ」というタイトルや装丁やカバー絵など 本のパッケージ全体の雰囲気で感じさせてくれました。 お勧めです。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
社会性のある恋愛小説,
By
レビュー対象商品: みずうみ (単行本)
この作品は、育った環境がいかに一人の人間のその後の人生を大きく左右するのかを鋭く描き出している。主人公のちひろが心惹かれていく中島くんは、ガラスのような繊細な 心を持った男性。決して誰にも本心を見せようとせず、世間から隠れてひっそりと生きてきた。 普通の女の子だったら、とても荷が重過ぎる彼だが、母の死という大きな悲しみを乗り越え、 一人で生きてきた主人公はそうではなかった。ちはるは、中島くんが拭い去ることのできない 深い心の傷を持っていることを持ち前の感受性の高さで敏感に感じ取るが、決して彼の過去を 問い詰めることはなく、あるがままの彼を大きく包み込み、受け止めていく。もちろん、 彼との出会いは、彼女に多くの葛藤を生み出すことになるが、彼女はそれを独特の世界観で 乗り越えようとする。 内容的には献身的な純愛ストーリーとも言えるかもしれない。しかし、恋愛物として読むと、 正直、あまりすっきりとしない読後感だ。むしろ、著者は、現代の日本社会にはびこる闇の部分 を描いたのだと思う。著者が扱った題材は決して単なる風変わりな人々を主人公にしたもの ではない。現代社会がこのように心に深い傷を負った人々をたくさん生み出していることを 批判的に示唆しているのだと思う。今日の日本社会が抱える家族をめぐる深刻な問題・・・。 虐待、家庭内暴力、過保護、育児放棄等々。 この本では、現代の裕福なのにどこか陰鬱で歪んだ日本社会のあり方の一片を見せ付けられた ような気がした。人と人との交わりが希薄な現代社会のなかで必死に居場所を見つけようと する登場人物たちの姿が二人の恋愛事以上に印象的で、心に重くのしかかった。 肝心なラストシーンの締めくくりが内容的にあまり膨らまずにしぼんでしまった感があり、 少々物足りなかったが、それでも色々と考えさせれる良い作品である。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|