表紙に「まんが」とあるのを勘違いしてお宅の坊やお嬢さんが持ってきたら、
迷うことなく買うなり借りるなりしてあげよう。おめでとう、それであなたの子
供も反資本主義の徒になれる。本書はタイトルとおり、反資本主義者入門
のまんがだ。上の画像だとわからないが、カバーを取ると真っ赤っかな表紙。
さすがだ、表紙からしてすでにキテるぜっ!
まずは敵情視察といわんばかりに、第一章は資本主義の解説にあてられる。
ここであなたの子息は自分の暮らしがなんと資本主義に毒されているかを思
い知るに違いない。第二章からは反資本主義、というか大きくくくって人類の
抵抗の歴史。坊やが「漢字が多くて読めないや」と不平を漏らすなら、毎晩寝
る前に数ページずつ読み聞かせてあげるもよし、学校の朝読書の際に担任
教師にわたして、教室で朗読してもらうもよしだ。
第三章と第四章では、結局失敗に終わった伝統的左翼ではない、いわばもっ
と融通の利く今の左翼についての解説、紹介がなされる。とくに四章では具体
的な活動団体、MSTやNBA(バスケットではない)、WMW(プロレス団体では
ない)の活動を紹介し、ページの下にはその運営するサイトのURLまで記載さ
れているという気合いに入り用だ。「さあ、今すぐ行動をおこせっ」ということだ。
坊やが「HP見たい」といえば、英語文を訳して読んであげるのが親のつとめっ
てなもんだ。
ただ、これは他の評者も指摘されていることだが、いつものごとく結論部は曖昧
だ。これは新旧左翼に共通することだろうが、明確な「対案」は出されない。しか
し、本書の描くような新しい左翼からすれば、教条的に上からああしろこうしろと
いうこと自体がよくないことなので、しかたなくはあるか。
これを読み終わったあなたの子供は、著者あとがきの「自分にできることを考え
て」という文言に、まずあなたへ小遣いアップの交渉を仕掛けてくるはずだ。
そのときはすかさず、「これを読んでからになさい」と『
ミッキーマウスのプロレタリア宣言』を差し出せるように、用意しておこう。