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まんが極道 6 (ビームコミックス)
 
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まんが極道 6 (ビームコミックス) [コミック]

唐沢なをき
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

老いこそすべて! オタク人生万々歳! 

漫画道を極めんとして馬齢を重ねてしまった老オタクの皆様ほかの、悲劇、喜劇、その他グダグダ! 
意趣遺恨が渦巻く漫画家や編集者の実相を抉って業界震撼! 
唐沢なをき彫心鏤骨の「漫画界浮世絵巻」、卒倒の第6巻!


登録情報

  • コミック
  • 出版社: エンターブレイン (2012/1/25)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4047278017
  • ISBN-13: 978-4047278011
  • 発売日: 2012/1/25
  • 商品の寸法: 18 x 13 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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 漫画界の内情を面白おかしく時には行き過ぎて凄惨に描く連作短編。

収録作。
1.締め切り間際の修羅場で漫画家がアシスタントの心の闇に初めて気付き戦慄する「アシの条件」
2.漫画ファンの身勝手かつ愚かだが尊い忠誠心を描いた「読者の魂」
3.漫画一筋、三十路の女流漫画家の前に現れた運命の男性。「ステキな女(ひと)だから」
4.20数年後の近未来、某有名同人誌即売会の60歳以上サークルを集めた爺島を描いた「老後」
5.漫画以外のタレント業に欲を出した漫画家が嵌る陥穽を描いた「僕は文化人」
6.行き過ぎた完璧主義で身を滅ぼす漫画家を描いた「修正作業」
7.唐沢氏が金を払わない読者をどう思って居るかが少し解って怖い「泥棒くん」
8.連載誌ビームは東日本大震災に関わる作品を多々掲載したが一番黒かった「リセットくん」
9.後鰓類研究は昭和のやんごとなき御方の専門で有った事を思い出した「俺のうみうし」
10.漫画家ブログ等で時々話題となる原稿紛失後のうんざりするドタバタを描いた「紛失」
11.ここでも漫画の力以外に小技を使って伸し上がろうとした若手漫画家が手痛い過ちを犯す「僕はミステリアス」

 流石にネタに使い廻しや薄い物も見受けられるが、それでも描き続ける業深さ自体が本作の趣旨ピッタリのメタなギャグになる怪作。
 この巻には読者を主人公にした作品も2作収録。
 1の怪アシスタント、4の老同人達、10の作者の実体験のアレンジ作が特に読み応え有り。
 なをき氏の優秀なブレーン、唐沢よし子氏のあとがき付き。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
Amazonが確認した購入
まんが極道でいつも感心するのは、作中作品がおもしろいことである。
メジャー漫画雑誌「コミック青虫」の看板作品「ザリガニ大決戦」は、おそらく、聖闘士星矢やキン肉マンのパロディと思われる。甲羅を背負った男たちが、技を叫びながら戦うのだ。
「ザリガニ大決戦」は、ゲーム化、グッズ化という、商品化のお決まりのコースを描き、連載は大団円を迎えた。
10年後に「世紀末」とつけて復活するが、往年のおもしろさは、すでにない。
しかし、ファンは、一度、好きになった作品を捨てることができない。つまらなくても、時代から取り残されていても、おもしろいと思っていたいのだ。
かつてはおもしろかったが、今は、もう、つまらなくなった作品を捨てられず、ずっと読み続けるファンの心理を、よく描いてくれたと、DVD付き ああっ女神さまっ (43) 限定版を20年間読み続けている私は思うのだ。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
「まんが極道」も早いモノで6巻を迎えます。
とは言い条、月刊誌の16ページでは年に一冊のペースですから、作家としては大変でしょう。

そういう大変さも加えて、作者の唐沢なをきはいつもながらに漫画界の暗黒面というか、ドロドロした部分をこれでもか!というくらいに見せつけてくれます。これもひとえに、唐沢なをきがリアリストであるからに違いありません。

頃日ではやたらと、夢や希望、努力といったものが過剰に美化され持ち上げられている気がします。
「夢は見るものではなく、かなえるもの」なんて言われても困る。
運良く「夢」が叶った人は、それが誰にでも訪れる幸運だと思っているのでしょうか?
まあ、実際には出版不況で何とか本を売りたいマスコミが気持ちのいいサクセスストーリーを喧伝しているのでしょうけれども。
おそらく本人の意志とは関係なく。

こういう風潮に対して、「たまさか彼・彼女の場合は上手くいったんでしょう!」と割り切れればいい。
トコロガ困ったことに、中には「夢や願いはいつかきっとかなうんだ!」と信じ込む人がいる。
世間の流行に抵抗力というか免疫がない人、いつまでたってもそれができないオトナがいるのだ。
そして夢が破れたときは、「努力が足りなかった」なんて言葉を突き付けられる。

こうなると、ちょっとした宗教みたいなものだ。
神様はきっと助けてくださる、そうならないのは信心が足りないからだ!
これは万能の切り札ですからね。

まんが極道では、夢や希望や願いや努力といった、世間で美談に仕立て上げられるべき要素が、手ひどく裏切られ、踏みにじられています。それこそが現実なのだ、とでも言いたげに。

もちろん唐沢なをきは、漫画に対する夢や希望、努力と言ったものを決して否定しない。
手ひどい裏切りにあって、「糧にしてやる!」とペンを手にする女性漫画家の話は、痛々しくも力強い。
しかもラストのコマに「糧にできないタイプの女」を書いて落としているのがさすがである。

だけど、夢や努力がそうそう簡単に叶うわけでもなく、叶った端から切り崩される脆いものだ、ということを教えてくれる。
「まんが極道」シリーズの帯には、「生きていく上で必要なことも必要ないことも、全部マンガから教わった」という言葉が印刷されています。表紙の人物が変わるごとに、それに合わせた口調に改めて印刷されているのです。
これこそが、まんが極道のメッセージなのだ、と言わんばかりに。

ちなみに、まんが極道シリーズでもっとも悲惨な扱いを受けているのが、漫画の周辺に跳梁跋扈する魑魅魍魎とでもいう人たち。
ストーカーと化したファン、漫画家のブレーンや評論家を自称するウソつき、漫画家のフリをしてネットで毒舌を吐くひきこもり。
もう、救いようのないダメ人間が誌面を荒れ狂う。

6巻では、漫画を読むくせに金は使いたがらないケチや吝嗇を超えた異常者が登場。
違法にアップロードされた漫画やアニメをダウンロードしては得した得した、と喜ぶ。
友人達も「それは節約じゃなくて泥棒だ」とあきれ果てる。
漫画家なら、そんな泥棒野郎にはあきれたりツバを吐きかけるだけじゃ済まないでしょう。
そう、マンガの中で、実際に悲惨な末路を与えられています。

と、書いてから、ブックオフやネットオークションでばかり本を買うのはどうなのだ?と自問してしまったです。これについて、答えはなかなか出ませんな。
昔から古本屋で本を買うのは普通のことだ。しかし現役の作家の本をいつもいつも古本屋で買うのは、少なくともファンとは言えない。熱心はファンとは言えまい。

一度、漫画家さんの掲示板で「ブックオフで買いました」と軽い気持ちで書いて顰蹙を買ったことがある。ああ、反省々々。恥ずかしい恥ずかしい。

とは言い条、常に新刊ですべての作品を買うことはできない。
けれどもこれからは、できる限りちゃんと新刊買いたいと思ったのでした。
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