私は古事記が大好きなので関連本は何冊も持っているのですが、本作はその中でもかなり良い出来映えだと断言できます。
漫画の古事記はいくつもありますが、本作はその中でも描写がとても上手くてすごく分かりやすい。コマ割りも工夫されていて、一作の漫画としても非常に読みやすいですね。
また、ぐちゃぐちゃと細かいことまでは描かれていないので、古事記の入門書としてはすごく良いと思います。
ただ、「何故左からなのか」「何故桃の木なのか」「何故櫛がよく登場するのか」等の面白い雑学については語られていません。もし本書で古事記が好きになった人は、他書も読んでみることをオススメします。雑学の脚注の多い漫画だと、石ノ森章太郎さんの古事記が良いかと思います。
本書は漫画の良さだけではなく、解説や付録(神様の系統図)も良い出来映えです。
特に付録。古事記本の多くに系統図は載っていますが、本書の系統図は「名前・どんな神か・絵」の三つが載っています。例えば「櫛名田比売・霊妙な稲田の神・作中に登場した櫛名田比売の絵」といった具合。
しかも、2〜3ページに全てをまとめるのではなく、ジャンルごとにページ分けされているので見やすいです。
初めて古事記に触れる人にはこの本を強くオススメすることができます。