登録情報
|
すなわち、ものごとの中心に常に自分があって、それを隠そうともせず、疑いすら持たず、それどころか自身の「自分バカ」に気付きもしない。別の言い方をすれば、軽度のナルシシズム=自己陶酔症といってもよさそうだ。例えば、
「わたしなんて、バカばっかりやってますよ」
という人がいたとして、その人にある種の臭気が感じられるなら、本書の「自分バカ」という切り口にわりとスッと入っていけると思う。
物事を感じるのも考えるのも、何もかもやっているのは自分の脳だから、養老孟司の唯脳論を借りるまでもなく、世界の中心には自分の脳がある。そういうふうにしかやりようがない。だから「自分バカ」は人間ならある意味当たり前なのである。にもかかわらず、他人の自分主義にであうと、こうも臭気を感じるのはなぜだろう。
自分バカの臭み、というのは、ひょっとすると、自分自身の足の臭いなのかもしれない、とふと思った(下品ですみません)。
勢古の本は、どうもタイトルで損をしているように思う。あえて挑発するような言い方をしなくてもよさそうだが、そこがやっぱり、彼自身もある種「自分バカ」なんだろう。程度の差こそあれ、自分バカでなければ世の中渡っていけない、という気もするが、自分のなかの「自分バカ」を改めて感じた、という点で収穫のある一冊であった。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|