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15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
静謐な恋のノスタルジア,
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レビュー対象商品: まり子パラード (Ohta comics) (コミック)
フランス人と日本人漫画家の共作。こんなコラボレーションの形みたことがないです。ストーリーはフランス人漫画家とその作品のモデルの日本人の女の子との恋の遍歴。二人の江ノ島の取材旅行を通して、過去の回想が淡いグレートーンで紡がれていく・・ ひとつひとつのエピソードが物語内物語といったかたちで展開され、最後には大きくて深いセンチメントの波に揺さぶられる感覚。深くせつない、そしてあたたかい感傷。 ささいな出来事も生き生きとしたセリフを通して描かれていてすごくリアルなんだけれど、同時にフランス人漫画家の心象が静かに、ひしひしと表されている。読んでてここまで深く心理をつく描写に、驚いて、興奮するぐらいです。 ストーリーのなかの紫陽花にまつわる花言葉の妙と、"好き”という言葉のロジックは最高!こんなぐっとくるドラマティックな漫画に最近出会っていませんでした。そういえば文学的な香りを匂わせます。
4 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
この合作は性交している(いや、ホントに),
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レビュー対象商品: まり子パラード (Ohta comics) (コミック)
阿部嘉昭が近著『少女機械考』の中で、本作を「日本人少女の定位不可能性」という観点から論じているが、確かにそういう話ではある。日本人女性「まり子」とお付き合いしているフランス人漫画家の視点から、相手の女性の捉えがたさを描いている、とまとめて大過ないだろう。阿部はまた「少女の内密性」という論点も提示し、AV等との通底にも触れていて、それもその通りだなと感じる(まり子を少女と呼んでいいものかどうかは、ちょっと疑問だが)。もちろん、オリエンタリズムではある。フランス人の異国情緒、「日本」と「女性」の重ね合わせ。作品中でも言及されているデュラス脚本の映画「ヒロシマ、モナムール」は女の方がフランス人で、そこに関係の重層性があった。それに比して本作は、と言いそうになるが、しかし… 高浜寛とフレデリック・ボワレの合作ではあるが、作品は基本的にフランス人漫画家の視点から語られている。ただし私の考えでは、ラスト近く、江ノ島での取材旅行を切り上げる場面で視点のブレがある。まり子が一足先に帰るのだが、そこはまり子の視点になっていないか? そこで一瞬、まり子が語り手を眼差し返している。そこで高浜寛がボワレのオリエンタリズムに醒めた視線を投げた、ということでもある気がする。 だとすれば、この作品も重層性を持っている。視線の輻輳。合作の意味があったということだろう。
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