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まっ白な嘘 (創元推理文庫)
 
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まっ白な嘘 (創元推理文庫) [文庫]

フレドリック・ブラウン , 中村 保男
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

短編を書かせては当代随一の名手の代表的短編集。奇抜な着想、軽妙なプロット、論より証拠、まず読んでいただきましょう。どこからでも結構。ただし最後の作品「うしろを見るな」だけは、最後にお読みください。というのは、あなたがお買いになったこの本は、あなたのために特別の製本がしてあるからです。さて、その意味は?


登録情報

  • 文庫: 325ページ
  • 出版社: 東京創元社 (1962/5/25)
  • ISBN-10: 4488146074
  • ISBN-13: 978-4488146078
  • 発売日: 1962/5/25
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 61,468位 (本のベストセラーを見る)
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By 紫陽花 VINE™ メンバー
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才人F.ブラウンの皮肉と諧謔に溢れた傑作短編集。タイトル作はかつて殺人事件が起こった新居に住む新婚夫婦の疑心暗鬼を描いたサスペンス物で一応読ませるが、タイトルになる程の傑作とは思えない。特に最後のダジャレはヒドイ。

しかし、どの作品もF.ブラウンの才気とアイデアが溢れており、水準作以上のものが揃っている。「笑う肉屋」はいわゆる"雪の上の足跡もの"で、当時としては斬新なアイデアであったと思うし、何より事件が起きるまでの登場人物の心理描写が光る。「叫べ、沈黙よ」は有名な「聞く人の誰もいない森の奥で木が倒れたら、それは無音であるか」という問答から始まり、駅のホームに佇む男を殺人犯と名指す駅員の告発が次第にエキセントリックになっていき、読者を虚実の穴に落とす。「史上で最も偉大な詩」は哄笑を誘うホラ話。「むきにくい林檎」は途中でオチが読めるものの、やはり怖い。「カイン」は題名の通りの弟殺しの拘束囚を待っている真の罰とは...。構成の巧さもあって、恐怖が滲んで来る。「うしろを見るな」は当時「E.Q.M.M」でも評判を取ったそうで、「**」が被害者という奇想天外な設定に挑戦している。

紹介できなかった作品にも佳作が多く、人情の機微に触れた作品等幅広い芸風が楽しめる。買って絶対損しない才気と諧謔と残酷さに溢れた傑作短編集。
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11 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
バラエティーに富んだ短編の数々。今回再読して感じたのは、アイリッシュの短編に通じるサスペンス風味の作品が意外に多いんだなということでした。
また、「世界がおしまいになった夜」「メリー・ゴー・ラウンド」といった作品には、レイ・ブラッドベリの風味を感じましたし、「闇の女」にウッドハウスの短編の妙味を思ったりしました。

印象的な作品を今の気分で三つだけ選ぶとしたら、「叫べ、沈黙よ」「キャサリン、おまえの咽喉をもう一度」「カイン」を挙げます。なかでも、「叫べ、沈黙よ」に戦慄させられました。

聞く人の誰もいない森で木が倒れたら、それは無音なのか否か という議論からはじまる話。登場人物がある動作をする一行に、オーマイガッ! 心臓によくないです。震え上がりました。

「キャサリン、おまえの咽喉をもう一度」は、ある症状に陥って苦しむ男が体験する出来事を描いた話。こちらもぞくぞくしながら読みました。ラストの映像としての見事さと切れ味の鋭さが印象的。

恐ろしかった話では「カイン」。これがまた何ともぞっとする話で。文章の脇に振られていた傍点はなくてもいいんじゃないかと思いましたが、何にせよ、このオチにはぞおっとさせられました。

そんなこんなで、この作品集はとってもバラエティーに富んでいたんだけれど、通奏低音のように流れていたのはサスペンスのぞくぞくする、しばしばぎょっとさせられる味わいでした。

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