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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
専門に走らず人間味がある,
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レビュー対象商品: まず石を投げよ (単行本)
この作者は初めて。チームバチスタは何か専門的な医療技術の解説に少し走りすぎたような気がしたが、こちらは「医療ミス」に関する問題なので、登場人物も人間くさく生活感があり、読み応えがあった。 ストーリーは、ある医師が自分の医療ミスを自ら告白し、その遺族に対して自腹で賠償金を払った…というニュースから始まり、それを美談として取材しようとした、医療ジャーナリストが、色々な事件やトラブルに遭遇しながら、その美談の本当の背景を突き詰めていくというミステリー。 ただ全くのフィクションであるがために、そのフィクション性を盛り上げようとして色々出てくる登場人物の描写があまりに多岐にわたるため、話しが飛びすぎて真実の追究という焦点がボケ気味…という感じはしたが、なかなか面白いシチュエーションのため、一気に読めた。 えらく病院内の描写が生々しく現実味があると思っていたら、この作者は現役の医者らしい。 あとその医療ミスを追及しているテレビ番組が、掟破りの禁じ手を使って「やらせ」の設定での撮影をすることにより、医師が医療ミスを隠そうとする現実をいぶりだすシーンはなかなか迫力があり、その結果自殺者が出て…というのも益々話を面白くした。 そしてテレビ放送でのどんでん返しと最後の結末…。 私としてはものすごくいい作者に出会ったと思ったのだが、この本に関してはアマゾンでの評価が低い。早速同じ作者の評価が高いものを購入してみた。どれだけすごいのか楽しみである。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
madジャーナリズムを扱って定型から一歩踏み出した展開はさすが,
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レビュー対象商品: まず石を投げよ (単行本)
「廃用身」がmadドクター、「破裂」がmad厚生官僚を切り口に医療(やその近隣)問題を描いたのだとすると、今回の切り口はmadジャーナリズムだということになります。「廃用身」や「破裂」の時のような、鋭利で衝撃的な問題提起感はありません。madな連中は出てくるのですが、これまでの作品のような驚きも魅力も感じられません。終盤に至るまでは、何度も作者の名前を確認してしまったぐらい、平凡で退屈な印象でした。 それが、終盤に至ってタイトルの所以が明らかになった時、揺さぶられ考えさせられることになったのです。医療問題がジャーナリズムを賑わす様になった昨今、その内容をただなぞるだけのような小説や、「医者のエゴと、それを暴くジャーナリスト」のようなパターンどおりの小説を、久坂部さんが書くわけがなかったのでした。終盤のmadジャーナリストの言葉(私は××しないかわりに××という道ではなく〜)は、自分も肝に銘じ続けていきたい言葉だと思います。重くて、しかもある種爽やかな読後感でした。 全般に密度が薄いかんじがあるのと、溜めが長く退屈だったのとで、1点減点です。
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
書き始めてくれて嬉しい,
By ホレイシア (東京都国分寺市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: まず石を投げよ (単行本)
著者久々の小説である。もう書かないのかなと思い始めていたので、純粋に嬉しい。さて、中身であるが、「廃用身」や「破裂」のような衝撃的な内容ではない。しかし「無痛」に感じた違和感はきれいになくなっていて、ほっとした。現役の医師ならではの目線で現代の医学の問題を、倫理という点から掘り下げている。派手さはないが、「らしさ」は戻った気がする。 少しずつでいいから書き続けてほしいと思う。
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