この漫画は解説がちょっと難しいです。
まず「まおゆう」というネット発の小説が原作であり、それを元に
出版社も著者も別々のコミカライズが現時点で5件存在しています。
その中で、唯一の4コマ作品が本書「まおゆう4コマ 向いてませんよ、魔王様」です。
まさに書名どおりの4コマであり、いわゆるファンタジー世界にける「魔王」の役割を
堂々と演じきれない、ヘタレた魔王の魅力が爆発しています。
基本的には、原作小説の物語をなぞっているのですが
原作が驚くほどの大長編なので、どう料理するのかが心配でした。
しかし、予想は良い方向に裏切られ、非常に楽しく可愛らしい内容になっています。
魔王と勇者はもちろんのこと、登場人物がみな2〜5頭身くらいで描かれており
毎度、魔王のボケに勇者や他の登場人物が半ギレで突っ込む的なイメージです。
それに原作準拠なのでしょうが、魔王は勇者にべたぼれで、
勇者もツンデレ的に「悪くない」と内心思ってるのがミエミエの展開でして
イチャラブ好きな人にはある意味たまらない内容になっています。
また、もうひとつほめるところがあるとすれば
原作に忠実なところと思いっきり省くところの著者のチョイスが絶妙です。
これがセンスという奴でしょうか。
原作の橙乃ままれ氏がRPG的な道具立てを使って
何を言わんとしているのか?を知りたければ原作を読みましょう。
そんな大長編のテキストを読むのはめんどくさい、という人は
各コミカライズ(角川書店、秋田書店、エンターブレインなど)を読みましょう。
それすらめんどくさい、と言う人は、ぜひ本書「まおゆう4コマ」を読んでみてください。
もちろん、原作を知らなくても楽しめると思います。
原作小説をプロデュースしたゲームクリエイター・桝田省治氏曰く
「個人的にはこのダメな魔王さまが結果を残すリーダーのイメージに最も近い気もする」
とのことです。
あと、オマケでドラマCDが付いてこの価格は正直びっくりです。
ちょっとやり過ぎじゃないでしょうか? もちろん良い意味ですけども。