前巻の最後、魔族の会議上で魔王の退位動議を出され、正直今の魔王は押し出し(胸のそれではありません(笑))に欠ける上に、人間との緊迫した関係からすれば、穏健派よりも急進派の方が指示を受けやすいのは現実でも過去の歴史がたくさん証明しています。この政治的窮地を、これまた政治的なやり方でしのいだかと思えば、今度は反乱という力技で逆襲されると来てます。まあ力技だったら反則級の戦闘力を持つ勇者やその仲間で何とかできるのですが、もっと厄介なのが中央諸国で興った聖鍵遠征軍です。
何しろ向こうには大義名分もあれば兵力もある、更には魔王が作り出すも色々なトラブルで実用化できずにいたマスケット銃を手に入れて量産、銃兵を編成するまでに至ってます。加えてそれらを指揮する王弟元帥は指揮官としての才能に優れている上に、マスケット銃の利点と欠点をしっかり把握して最大限に効果を発揮させる術を編み出す構想力、更には人心掌握術も心得ていると言う具合で、早い話隙がないんです。
全5巻のストーリーも折り返し点を過ぎて、このかつてない強敵を前に、勇者と魔王、仲間達、南部諸国と魔族達はどうやって立ち向かうのか、次巻が待ち遠しいです。ええ、ネットで続きは見ませんよ。