今村朝希「ぼっち日和。。」1巻。
一人ぼっちの女の子が友達を作ろうと、一人ぼっちで奮闘するお話。
女性作家らしくファンシーで小物の使い方が上手い賑やかな画面作りと、ねずみの妖精と常に一緒いるっていう
多少のファンタジー設定はありつつも、結局は人間の友達は一人も出来ていない訳で
そんな主人公詩春の孤独感だったり
そういう状況の中でのほんわか感を楽しんだり、共感したり、応援したくなったり・・・そんな漫画なのは間違いない。
何より詩春の心情描写がとても丁寧で、心の不安だったり逆に安らぎだったりが逐一伝わる構成にもなっているので
そういう点でも詩春の心情を追っていくのがとても気持ち良く、そして楽しいし、時々嬉しい。
紆余曲折ありつつも
いきなり友達が出来るのではなく、そのきっかけから徐々に徐々に、って方向性もリアリティがあって良いと思う。
何にせよ詩春の友達作りの道はまだまだ始まったばかり、という事でこれからの展開にも期待している。
にしても、繰り返しになるけど丁寧に可愛く制作されている一冊である。
カバーの表情も絶妙だし
マット加工なのも内容に合っていて良い感じ。女性作家特有の可愛いらしい作画も飽きずに読める面白さがあるし
キャラ同士の距離感も、ぼっち特有の行動癖も上手く表現されててその点でもシンパシーを感じて読めた。
この手の作品では結局友達が居る時点から始める場合も多いし
それはそれで好きなんですけど
この物語は本当に人間の友達ゼロの状態で始まって、ゼロのままなのが上手く作品の個性に昇華されてると思う。
勿論ずっとぼっちのままじゃ話進まないし寂しいので所々アクセントを付けてるのもまた良ポイントですね。
ってな訳で新人の一冊目としては思った以上に手ごたえあり。ぼっちだった人も
今現在ぼっちな人も、学生時代の辛酸を思い出す意味でも是非読んでみてはいかがでしょうか。キャラの可愛さも保証付きで。
個人的に、ですが凄く素敵な一冊だと思います。枕の近くに置いておきたい感じの漫画。孤独感もふんわり感も両方好みでした。