1巻では、クラスメイトからのいじめや、親からの虐待の様子、学校という村社会に適合できない主人公を丁寧に描写していて、
この先面白くなりそうな期待を大きく持てる良作だと思えたのですが、この2巻では全てがとたんに軽薄なご都合主義へと急降下します。
いままで主人公を無視していた側の級友たちは、ある出来事をきっかけに突然改心し友好的に変貌し、ファンクラブ的なものも出来てしまいます(笑)
手のひら返しっぷりが寒いです。まあ、それは流されやすい典型的な意志薄弱な日本人的で、ある意味リアルなのかもしれません。
しかし、もろもろの和解描写が寒すぎて寒すぎて恥ずかしいですし、人物に血が通ってなく物語を動かすための道具でしかないので、どうしても物語が薄っぺらく白々しく見えてしまいます。
ここまではギリギリ許容範囲内ですし、個人の嗜好の問題だとも思うのですが、どうにも駄目だったのが母親の変貌です。
1巻でなかなかのクズ虐待親っぷりを見せつけてくれた、目の据わったお母さんは、2巻で別人に生まれ変わりました。原因は特にありません(笑)
水商売をしながら娘を育て、ちょとお酒と男にだらしなく、時には子供っぽく娘に甘えたりする、そんな感じのいかにも漫画に出てきそうなお母さんへとあっさりクラスチェンジです。
主人公の体にあざが残るほどの暴力を加えていたお母さんはどこへいったのでしょうか?きっと2巻のお母さんは偽者に違いありません。寄生生物にでも脳を乗っ取られたのでしょう。
おもわず主人公もお母さんに軽口を叩いたりします。1巻ではお母さんにビクビクしていましたが、お母さんが変貌したので主人公も完全に安心しているのでしょう。なんじゃそりゃ?
1つ予想できるのは、物語上で主人公が遭う試練を、作者はこの時点でいろいろ考えていて、その1つが母親の改心がやっぱり崩れてしまうということで、
どうにもそれが先にありきて、じゃあその為にお母さんを改心させておこう〜的な、そんな作者の漫画制作上の都合が全体を通していちいち溢れ出てしまっているのが、この物語が薄っぺらい一番の理由かなと思います。
作者が、児童虐待、いじめ、学校での疎外、そういったものを非常に甘く見ていて、物語進行の材料としてしか見ていないことがよく分かりました。次巻は買いません。
ムチムチした体格と目の小さめの絵柄は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私は結構好きですので総合的に星2つです。