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23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
これは夢ではない,
By
レビュー対象商品: ぼっけえ、きょうてえ (単行本)
こわい短編小説が四つ。舞台はすべて明治後期の岡山県北部地方である。私自身岡山の南部に育ったのでタイトルや著者の経歴に親近感を持ってこの本を手にとったが、北部と南部の隔たりを初めて知ることになった。「ぼっけえ、きょうてえ」では器量のよくない女郎が、自分の境遇を客に淡々と語る。地方のことばで語られる草や藁や泥や血や糞は湿って、においがしてくるようだ。やせた土地に暮らす貧しい人々の業を押し付けられ、忌まれた女郎の目指す果てと、その運命を共にするもの。生暖かい恐怖がじっとりとまとわりつくようだった。
29 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ほんまに気色悪かったぁ,
By カスタマー
レビュー対象商品: ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫) (文庫)
いつもは文庫本になるまでまず買わんのに、発売直後タイトルに思わず飛び付いてこうたんじゃ。うちゃ岡山に生まれ育って35年経つんじゃけど、「最近「ぼっけえ」ゆうて使わんようになったなあ。」と思いつつ読み始めたんじゃ。 文章から臭うてくるかび臭せえ、生臭せえ臭い、血のあけえ色と闇のくれえ色が読後も目の前を覆い続けたんじゃ。 ラストは、そがあに衝撃的なもんじゃねかったけど、ラストに辿りつくまでのおどろおどろしい道程は、なごう感じられたよ。 どんどんその世界に引き込まれ、はよう先を見てえと思うんじゃけど、粘々した泥みてえな文章に足を取られるようじゃった。 「キツイ・キタナイ・キモチワルイ」というんが他県の方の岡山弁の印象じゃゆうて聞いたことがあるんじゃけど「ほんまにその通りじゃ。」と思うたんじゃ。 岡山弁がこの作品を引きたてたんか、この作品が岡山弁を引きたてたんか? 遊女の語りという文体で書かれとったことが、ぼっけえ効果的じゃった思うたよ。 岡山弁と岩井さんの描くきょうてえ世界に浸るんが心地ようさえ思える作品じゃった。 まあ、いっぺん読んでみねえ。
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ぶち、ばり、ぼれえ、ぼっけえ怖い,
By
レビュー対象商品: ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫) (文庫)
作者ご本人も個性的な方なので期待していましたが、やっぱりすごかった!表題の作品は岡山の言葉で綴られていますが、私は出身地が近くイントネーションまで分かるので耳元で囁かれているような怖さを感じました。まさに「旦那さん」の心境です。 逆に、方言が分からない方が読むと、得体の知れない恐怖感があるそうです。 四作品が収められていますが、すべてに 「陰惨な習俗がもたらす救いようのない状況」(文庫判の解説をされている京極夏彦さんの言葉)が描かれています。 さらに貧困、相姦...と、目をそむけたくなるような状況が続きます。しかし、作者の圧倒的な文章力によって、途中で読みやめることのできない、複雑な意味で「面白い」一級の小説です。
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