当時はどの様に結末に向かうのかへの興味が強くて、次々と死ぬパイロットの描写にも読者が慣れてきたためか、中だるみ的な評価もちらほらあった巻です。なおかつ、アニメ化が同時進行した時期で、6巻付近からアニメ版と内容剥離がはっきりしておりますが、個人的にはこの6,7巻以降が真骨頂だと思います。
作者前作のなるたるでは「その他大勢による復讐の連鎖」が物語を絶望的な結末へと導いていきましたが、本作では作品としてはそこから一歩進んだ内容を提示してくれています。避け得ない娘の死を前提とした二組の父娘をからめて社会との関連を描く事で、本作に先んじた各種のセカイ系作品やなるたるを踏まえての作者なりの回答を示しているのかな、と思って読むと感慨深いものがあります。
残り4巻での展開を考えると、こういう話を描くのはこの巻しかないのですよね。2011年にはアニメのまどか☆マギカ(これも好きですが)が大ヒットしたことを考えると、漫画原作で当時ここまでやったのはすごいと思いつつ、アニメ化の結果をつくづく残念に思います。