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祖父母・曾祖父母らが戦った戦争の戦争責任を、どうして戦後生まれの人間が引き継がなければならないのか。日本に戦争責任はあるのか。そもそも戦争責任とは何か。その責任は法的なものか。それとも政治的なあるいは倫理的なものなのか。
第二次大戦の日本関連の本は「日本が悪い」初めにありきだったり、それとは正反対に「日本のしたことは何でも正しい」が先にありきだったりで、思考停止中なものが多い。本書は、戦後生まれの論者たち(一部そうでない執筆者もいるが)が、読者と等身大の感覚から丁寧に議論を組み立てており、10代~20代位の人間が社会事象を考える上で参考になるだろう。もっとも、歴史的事実の誤認や法制度の誤解など、細かいところで「?」な部分があったりするので過信は禁物だが、きっかけにはいいと思う。特に小浜逸郎と宮崎哲弥の対談は興味深い。戦後世代の責任如何という議論を皮切りに、国家と個人の関係論にまで話が及ぶ(個人主義的な世界観を背景にした小浜氏の国家観・共同体観と、共同体主義的な世界観を背景にした宮崎氏の国家観・共同体観が対立している。この対談に関する限り、小浜氏に軍配が挙がると私は思う)。
最後に本書の執筆陣を列挙する。本書全体の主張の方向性を判断する参考にしていただきたい(所謂「新保守」の人が多いが、必ずしもそれだけではない)。宮崎哲弥・呉智英・橋爪大三郎・小浜逸郎・山田風太郎・松本健一・中野翠・福田和也・池田清彦・副島隆彦・石川好・瀬地山角・西尾幹二・佐藤貴彦。
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