深田百名山を連想して購入したら,それは間違いです。
著者が何を訴えたくて新百名山を選び,登ったのか分かりません。元原稿が雑誌の連載記事だったのか,裏の事情は知りませんが,それを考慮したとしても,下記の点で不満です。
著者は,ほかの書籍やメディアで,中高年の安全登山を繰り返し訴え,そのための講習会も開いています。にもかかわらず,100山登山を1年間の強行スケジュールで行うことの弊害か,雪山,天候不順お構いなし。場合によっては,下山したその日のうちに次の山に登山した挙げ句,到着が夜になってしまうという強行軍。
あなたは登山のプロかも知れない。でもこの本によって山に登る普通一般の人間のことを考えて欲しい。
また,山に登ったとき,筆者に見えただろう風景,筆者や参加者が抱いただろう思い,登ったときの感想。─全然伝わってきません。内容情報にある,「踏破した頂の数を競うためではなく,人生を豊かにするためにこそ山に登りたい」なんてメッセージは全然ありません。時間的制約により,焦って登っているのは明らかだし,そんな登り方をした山々で人生を語って欲しくありません。
深田百名山を意識したものであることは,筆者も書いていますが,似て非なるものです。オススメしません。