テレビ放映で出会った作品。最初ぼんやりと見るともなくみていたが、だんだんヤヤヤという感じになってきた。半世紀近く前の映画、これが?!なるほどよくみれば箒を手に路上を掃除する(ようなしてないような)男とか、少年たちの遊びとか、水溜りとか、確かに昔っぽさはある。だがこういった日常をこういった切り口で描くという感覚の新しさよ。新しいといえば、アルベル社長の家は、今みても新しい。当時の感覚ではまるでスペースシャトル内部のようにすら見えたろう。だが魅力という点ではユロ伯父サンのいったりきたりアナログハウスにはまるでかなわない。伯父サンはカナリア鳴かせの名手だし、犬もやたらついて歩くし、だからジェラールも伯父さんに惹かれるんだね。ジェラールの母親(伯父さんの妹)は職の世話やら、結婚相手探しやら、忙しい。なぜって「兄には人生の目標が必要だから」いやだ、分からないのかな。伯父サンにはもう目標はあるんだよ、生活自体が(カナリア含む)伯父サンの目標なんだよ、と画面に向かって叫んだりして・・。
この映画はいろんな風に楽しめる。ほんわか見てもいいし、2度みてあれこれ細かいとこを見なおしてもいいし、もっとみて人生について考えてもいい。タチ監督はこう御覧なさい、とは押しつけてないようだ。凄い人だ。
追伸:野良たちを「映画スター」として広告に出したらしい。