もう何年もこの人の書くファンタジーに夢中で、彼女の本はだいたい読んでいます。
「ぼくとルークの一週間と一日」はごく最近翻訳・出版されたものですが、
この物語自体は彼女の初期の作品だとか。(訳者あとがき参照)
そのせいか、彼女の作品たちの中では「いまいち…」という印象を持ちました。
かといって別に面白くない本というわけではありません。
あらすじがどうしても某魔法学校児童書文学を彷彿とさせますが、(設定上どうしても…)
物語の流れはまったく違います。ダイアナさんらしいキャラの人間臭さも盛り込まれています。
なのにどうして「いまいち」と感じるのか、理由は2つです。
1つは日本人にはあまり馴染みない北欧神話がテーマとなっていること。
もう1つは「物語が進みだすまで」に比べて「物語の謎解き解明」のスピードがはやいこと。
この2つが悪い具合に合わさってしまっているのです。どちらかだけならよかったのですが。
物語の背景を理解するにはどうしてもテーマである北欧神話がはずせず、
そのため分かりづらくなってしまっている謎解きは、展開がはやいため余計頭がついてかない。
さらに締めくくりが……これも北欧神話というテーマ上仕方のないことですが、すっきりしない。
「面白いけど日本で出すには分が悪かった物語」としか言いようがありません。
いつもよりファンタジー要素が多くなかったというのも私に向いてなかったのかもしれません。
評価は3つ星にしてますが、実際は3.5くらいです。
ダイアナさんのファンなら読んで損はないし、北欧神話が好きな人なんかは特に是非。