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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ひねくれもののツボにくる。,
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レビュー対象商品: ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね (単行本)
高校時代に読んだ「Pink」以来岡崎京子ファンになった。明るく元気にやってそうでいながら、めちゃくちゃ冷めてて やさぐれてた当時の私にはぴったりだった。 文章は漫画とは違うからなーって期待感をセーブしつつ読んだ な私みたいなひねくれものにはオススメ。 装丁も凝っていてキレイで嬉しい。
21 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読んでたんだ、ずっとまえから,
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レビュー対象商品: ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね (単行本)
マンガひく絵は、普通“ネーム”と呼ばれるけれど、岡崎京子の場合“小説”だったことに気づいた。たとえば「ヘルタースケルター」から絵をひくと、“ひとりになりたかった/いつだってひとりだったのだけれども”。「pink」から絵を取り去ると、“どうしようどうしようどうしようどうしよう/こわいこわいこわいこわい/だれかあたしをたすけておねがいです”。だからこの小説集のどこでもいい、たとえばこんな文章に触れる時……“わがままいっぱい、人が米もオカユも食べられず、豆だの雑穀を細々と食べているとき、私は鶏もチーズもカステラも食べあきて高い服を着あき、しかし私がモーローと、ふと思うことが、ただ死に、のたれ死に、私はほんとに、ただそれだけしか考えないようなものだった。私はだんだん考えることがなくなってゆく、頭がカラになってゆく、(略) すべてが、なんて退屈だろう。しかし、なぜ、こんなになつかしいのだろう。”……気づくのだ。これはマンガ家の初めての小説集であると同時に、私たちがずっと読み続けてきた小説家の最新作でもあるのだと。年月が流れ、「pink」のユミちゃんたちは皆大人になり、誰かは誰かにたすけられたかもしれないし、誰かはいつもひとりだったかもしれない。そして自分たちがユミちゃんみたいだった時代はすでに“なつかしいもの”になっている。でも「pink」は今でも“なつかしいもの”ではなくて、痛いほど“いま”なのだ。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
今の自分に対する「違和感」について,
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レビュー対象商品: ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね (単行本)
いつも「一人の女の子の落ちかた」を書こうと思っている、と本書所収の文章(「ノート(ある日の)」)にある作家の言葉は、岡崎氏の漫画の魅力を端的に語っていると思う。10〜20代のヒロイン達が「いま、ここにいる自分」に対する違和感を感じつつ、性とお金に絡み取られながら堕ちていくストーリーの残酷さは、そのへんに転がっている「純文学」よりも余程僕らにとっては「文学的」だったと言っていいだろう。ところが、残念ながらそんなストーリー・テラーとしての実力が、本書では全く見られなかった。PR誌の限られた文字数制限が理由かもしれないし、もしかしたら絵が無いと文章だけではキツイという才能のベクトルの問題かもしれないのだが、本書で綴られている詩のような物語のような言葉からは、上述の「違和感」だけは伝わってくるものの、僕は全く感情移入できなかったのだ。多分、それは僕が40前のオサーンで、「違和感」よりも現実をしぶとくサバイヴすることの方に共感するようになったからかもしれない。(逆に、岡崎氏が描いてきた年代の女性読者はもしかしたらやっぱりこの文章群に漫画と同じように共感するかもしれない。)もしあの交通事故が起こらなかったら、今バリバリ中年女性になったこの作家がどんな漫画を描いていたか、この若くフラジャイルな作風がどう変化していたのかが興味深く思えた。
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