著者の講演会を聴いたことがある。
77歳になりましたという前振りから、半生を語ってくれた。
柔軟な思考と語り口に、とてもその年齢とは思えなかった。
隣に座ってたマニアらしき人は「生神様だ」とつぶやいてたのが印象に残ってる。
その生神様の自伝である。
読んでいて著者の記憶力の良さに圧倒される。
次から次に出てくる人名と作品名。
本来なら4倍程の厚みで書かねばならない内容を、無理矢理圧縮している。
その為に十分意図が伝わっていないように思われる。それが惜しい。
将来アニメ史が大判になる時、本書は必ず参考資料にされる本。
それだけの情報量が圧縮されているし、著者本人がその渦中の人である。
巻末に年表と索引が載っていないのは岩波書店の怠慢である。