魔術師たちが住む町「マジェイア」にやってきた犬を連れた旅人。魔術師ギルドに加入するための選考会で、彼アダムは皆の度肝を抜く魔術を披露した。そのトリックを暴こうと町中の魔術師たちはやっきになる。実は彼こそ本物の魔法使い。
日々目の前で起こっていることの中にこそ魔法があると彼は言う。牛からミルクが出るのも、どんぐりが木に育つのも、全ては魔法だと。物事をまっすぐな無垢な目で見れば、そこに魔法は存在するのだと。道具や技術ばかりにこだわって、ピュアな心を忘れた魔術師たちのドタバタはさながら現代人そのものの姿かも知れない。
ポール・ギャリコというと猫をイメージするが、この本に登場するのは喋る犬、モプシー。少々がさつなところもあるが、アダムのよい相棒。