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ほんたにちゃん (本人本 3)
 
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ほんたにちゃん (本人本 3) [単行本]

本谷 有希子 , okama
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

90年代。東京。クリエイターになりたくて上京し、写真専門学校に入学したほんたにちゃんは、生まれた時点ですでに手遅れ、自分の感性をうまく周囲にアピールすることができず、痛い勘違いを繰り返しながら、ジタバタと脳内で悶絶する毎日を送っていた。そんなある日、飲み会で出会ったカリスマ・アーティストに、作品のモデルになってほしいと頼まれたが―――それが死闘の幕開けだった!

著者について

1979年7月14日石川県生まれ。
高校卒業後上京し、演劇学校において松尾スズキ氏のクラスに入学。その後、大人計画『ふくすけ』、宮沢章夫監修『alt.4』、ヴィレッヂプロデュース『1989』に出演。庵野秀明監督のアニメ『彼氏彼女の事情』に声優として、OAV『フリクリ』にエンディングモデルとして参加する。
2000年9月「劇団、本谷有希子」を旗揚げ。主宰として作・演出を手掛ける。2006年に上演した『遭難、』で第十回鶴屋南北戯曲賞を最年少で受賞。
また小説家としても精力的に活動を行い、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(講談社文庫)は三島由紀夫賞候補になり、佐藤江梨子主演で映画化。『生きてるだけで、愛。』(新潮社)は芥川賞候補にノミネート。近著は『乱暴と待機』(メディアファクトリー)。

登録情報

  • 単行本: 144ページ
  • 出版社: 太田出版 (2008/3/20)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4778311167
  • ISBN-13: 978-4778311162
  • 発売日: 2008/3/20
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
他の方が書かれているように、
主人公のキャラが著者本人かは気になるところですが、
終盤、頭のなかが爆発するように、それしかない!と息巻いて
その後の人生の黒歴史を抱えてしまう。それは誰しも経験があると思います。
謎の啓示、謎の気迫、謎の焦燥、謎の疾走感が体を駆け巡って、
クラウチングスタートで走った記憶がありありと思い出される。
小悪魔agehaを読んでるギャルは、そういうことするんだろうか?
装苑読んでる森ガールもしない気がする。
これは、サブカル女のひとつの到達点かもしれない。
と、同時に新しい反面教師本なのだと思います。

主人公が将来、唯一無二の存在になれるかどうかは、誰にも解らない。
でも、賢いことがそんなに大事なのか、むちゃくちゃでも良いんじゃないか?
と思えたことは、良かったのだと思う。少なくとも何かに気付いた時点で、
割り切ったり、考え切ることはできる。
自伝小説だと捉えた方が、私には救いがあるように思えます。
こんなに痛くても、有名で凄い人になれるんだよ?って。
中二病、なんちゃって多重人格の経験がある人は、是非読んで欲しいです。
女の子の方が入りやすいかな。記憶の扉が開いちゃうこと受け合い。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アジアの息吹 トップ1000レビュアー
形式:単行本
「自分は特別なのだ」という当世若者の根拠レスな自意識が、
やはり根拠レスであると心の底では思い知りながらも
そうではないと振舞わなければ、自分が保てないという
痛々しさをとことんまで追求した傑作。

笑いのオブラートに包んではあるものの、
その痛々しさは尋常ではない。
それをここまで書きつめられる作者の腕(覚悟?)も
尋常ではない。胸が痛いが、すばらしい。
このレビューは参考になりましたか?
20 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
今をときめく才色兼備美女作家、本谷有希子の新刊である。

今回は、作家デビュー前のHP掲載作品のセルフリメイクということで、文芸誌の匂いのしない、本谷本人も、「賞とか取れない作品」と言っている、ストレートなエンターテインメント。とにかく笑えます。自意識爆発、キャラ設定は「綾波レイ」。痛い専門学生の「私」の、彼女をモデルに誘うビッグなクリエーター野次マサムネとの、人生をかけた戦い。序盤から、後先考えないペースで繰り出されるネタの嵐に、最近の、何かが始まる前に終わる文学なんて蹴散らして(まぁ、エンタメだし)、とにかく何度もやってくる失速の壁を、ばかすか壊して無理矢理突き進んでいく物語。ああ、ここでもう終わりだな、という読者の勝手な予想を裏切って、さらに新たなネタを繰り出すパワー。ラストのオチもすっきり決まって、やっぱり本谷はこうでなくっちゃ、と思える作品でした。

が、これが、上のように書いてみても、どうもしっくりこない。なんか釈然としない。というか、いつも、本谷の本については、気に入った感想が言えないのはなんでなんだろう、と思うのである。

言いたいことは、結構あるのだ。「本谷の武器は、文章じゃなくて言葉」とか、「本谷は、普通はそこでやめておこうと思うところから、あえて一歩も二歩も先へ突き進むパワーがすごい」とか、言いたいのだけれど、なんか違う。どうしても、その作品じゃなくて、「本谷有希子」の感想みたいになっちゃう。山崎ナオコーラさんが言っているみたいに、もてない男の若い女性に対するコンプレックスを、僕も作家論に持ちこんでいるんだろうか。

というわけで、ふと考えると、『ほんたにちゃん』は、そんな僕みたいな、美女作家本谷有希子のファンに対する、計算なんだか素なんだかわからないけど、ものすごく周到に作られたパロディみたいに思えてくる。タイトルの、もう、作品論とか作家論とかの区別をさせない感じといい、ついつい僕らは文章から、本谷本人を探してしまう。そういう風に読めるように、本文にもあえて隙を作ってある。そうして、なんだか本谷を見守るファン、という名目で、なんというか、取り込むきっかけを探ってしまう。

それは、野次マサムネそのものじゃないか、と気づいたりして。だから、「私」が、野次とのたたかいに際して覚悟を決めて「すなわち、私は精神的な意味で戦士だ」と言うとき、野次は僕ら、本谷有希子を美女(独身)作家としてしか見ない「男」なのだ、と思う。プロ意識みたいなものを武器に、ヌードを要求する野次は、文学論をネタに本谷の私生活をみたがる、彼氏がいるのか知りたがる、裸をみたがる、僕らなのだ、と思う。

ああ、そんな僕は、これを読んで、やるせなくなる。そういえば、最初に『腑抜け』を読んだときは、顔を知らなかった。若いと知って、漠然と、ああ、美人じゃなければいいな、と、本当に勝手に(ごめんなさい)思ったものだった。それが、不運なことに、本谷みたいな、小顔の、ふんわりかわいい美人の本となると、なんだか、正常に読めなくなる、というのは、確かに、僕の場合はどこかで自覚があるのだろう。

でも、最近の、メディアに露出しまくりの、顔だしまくりの本谷有希子は、逆に、そんな僕らを、あざわらっているみたいだ。そして、利用しているみたいだ。強いな、したたかだな、と、そう思うことでしか、自分を慰めることができない、男による、ダメなレビューでした。
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