その場の情景が眼に浮かぶような著者の筆力に引きずられ、途中でやめられなくなりいっきに読んでしまった。お年寄りが昔を懐かしんで50年ぶりに大きな松明を復活しました、ビッグイベントでした、映画にもなりました、はいオシマイ、ではなく、このプロセスを通じて若者も含めた地域の大勢の人達が色々大切なことに気づき始め、みんなで地域を見直す気運が高まり、地域が少しずつ変わっていくような期待を読者に抱かせる。静かな口調で語る著者の目線が優しい。日本の各地で地域再生の努力がなされているが、関係者ならずともぜひ一読すべきだろう。何よりも自分自身が優しい気持ちになれることがうれしい。