食事の健康法を調べていて手に取った。
食事の量を極めて少なくする(=一日500kcal)方法で、単に減らすといっても、いわゆる断食療法とはまったく異なる別次元の食事法である。
基礎代謝量の半分以下のカロリーでなぜ、健康かつ溌剌としていられるのか。ここがいちばんの謎だが、安保教授によると、食事から得られる直接の熱量のほかに、カリウムが放出する放射能をミトコンドリアが取り込んでいるからだ、という。この説は寡聞にして知らなかったが、
免疫革命の安保教授がいうのだから根拠はあるのだろう。
実は80歳や90歳を超えると人は自然と「仙人」の身体になり、誰でも500kcalあれば足りるようになるという。64歳の著者は一年がかりで超少食に耐えられる「仙人」の身体を手に入れたが、これが普通の人にとって幸せなことかはちょっとわからない。
他に、国の栄養の基準を作った原氏との対談があり、これが大変興味深い。栄養の基準も、絶対的な物差しではなく、その時点の医学的科学的知見でもって、人が決めたものに過ぎない。人間の身体がよくわかっていない以上、常識はずれの健康法が沢山あるのも、うなづける気がした。170ページと薄めの本だが、内容は濃く、考えさせられることも多い。著者の真似はできないとしても、食事と健康を考えるうえで一読の価値はある。