「彼女と彼女の猫」に続き、新海誠が放った2作目のフルデシタル同人アニメ作品です。
個人製作のため、ややキャラクターデザインのぎこちなさは感じられるものの、
ほぼ一人(!)で製作したその光の鮮やかと雄大さで魅せる見事な美術描写、
美しい楽曲で切ないラブストーリーを高次元に仕上げており仰天させられます。
始まりもなく、終わりもない。
ただ大事に二人の少年、少女の絆の断片を切り取ったように感じられました。
また完全に完結した物語ではないため、これで終わり?と感じる人もいるかもしれません。
宇宙空間と地球上での時間経過の流れが異なるというSF要素を加味して、
徐々に離れていく携帯メールの届く時間と、それでも離れない二人の心の距離を
対極的に描き出した発想が実に巧い。近くにいても心が離れていく貧しさに比べれば
これは幸福?でもやっぱり不幸なの?と様々な捉え方や解釈ができる作品です。
とにもかくにも、同人作品としては他の追従を許さない比類なき完成度に圧倒されます。
ある意味これほどの出来栄えだと他の作家の皆さんの士気を削いでしまうかもしれません。
やればできる!というのも限度がありますよ。ホント、参りました。