「雲のむこう、約束の場所」の小説の著者である加納先生による新解釈の「ほしのこえ」ですね。新海誠作品の持つ独特の雰囲気が前作動揺にあふれていて、すごく心に染みました。
物語の構成はミカコ視点の「あいのことば」とノボル視点の「ほしをこえる」の二部構成でその中にもそれぞれに二人で過ごした時間と、二人が離れ離れになってしまった時間の二つに分けられるかなぁって感じです。新解釈と銘打ってますが、全然そんなことはなく、劇中の内容をより深めた感じで、とても良かったです。
ミカコの、大切な人ときりなはされてしまった辛さが、女の子らしい心理描写や思春期の心の揺れと絡んで、読んでいてとても切なかったです。ノボルも同様で大切な人のいない世界で苦悩する姿がとてもよくでています。「ほしのこえ」自体が話としてあやふやな所があるため、ちょっと文章が苦しいかなって思うところや、話の流れがイマイチ、ってところも多少ありましたが、新海誠作品の雰囲気をこれほど文字で崩さずに再現できているのはとてもすごいと思いました。
装丁も素敵です。