妖怪が出現しやすい学校を舞台に、美術部の少年と妖怪少女他たくさんの仲間達が連日起こる妖怪騒ぎを解決していく放課後妖怪対処談話集の最終巻。
前の八巻が全キャラ総出の大決戦編だとするなら、この最終巻は全キャラ総出の大団円編とでも呼ぶべきもの。前巻からの流れで主人公の白塚真一とヒロインのイタチさんが一つ屋根の下で一緒に暮らすという、何ともうらやましすぎる状態から物語は始まります。
これまでのようにラスボス的位置づけの妖怪は出現せず、ひたすら真一とイタチさんが仲良し生活、友達の女の子達を家に呼んでの楽しい生活、たくさんの仲間達と一緒に海の近くの別荘へ旅行など、筆者が本当に書きたかったのはこれなんだと思うくらいに、とにかく楽しさ全開。
そして最後は最終巻らしくピンチを演出して盛り上げてくれますが、ここでの問題提起と解決法が処女作たる第一巻の流れをくむ形の何とも見事かつ後味良いもの。うまくまとめたなーというのが正直な感想です。件名どおり物語は終わらず、むしろある意味始まったばかりとも言える感じの終幕でしたが、「妖怪との戦い」ではなく「妖怪との日常」を描いてきた作品だし、これはこれでいいかなーと思います。
妖怪が当たり前のようにそこにいて、当たり前のように暮らしている。妖怪は友であり仲間であり、敵であり災害であり、そして恋人でもある。そんな妖怪を身近に感じられる世界観を構築した本作は、何だかんだでいい作品だったなーと思います。