面白くて一気に読破してしまいました。オススメです。
意訳:ただの現代語訳ではなかったです。京極さんが現代の人にも分り易くなるよう
噛み砕いて書いてくれています。行間まで訳すような感じで機微に注意を払った訳でした。
それに「耳袋」らしくアレンジも加えてあります。江戸時代、巷の噂話は
こんな風に各々アレンジや解釈を加えられ広まったのかもしれませんね。
心情:ずっと、昔の人は迷信深いのだろう・・不思議なことは全部妖怪のせいにしてたりするのでは?
という妙な偏見があったのですが、それも霧散しました。今も昔も十人十色の反応ですよね。
変な現象にあっても豪胆かつ理論的だったり泰然としている昔の武士がカッコよく感じました(笑)
確かに古典の時間に習った侍の中にはアヤカシを切って捨てるような剛毅な人もいました。
見落としていたことを再認識した気分です。
細かい:私なんかが古典を読んでいると当時の人には違和感なく理解できた部分でも
「なんでこんな反応を?」「なぜそこでそう返す?」と現代の私たちとの認識、文化の差から
理解しにくい場面が多くあります。でも京極さんの意訳はその「?」の部分を補佐してくれていました。
江戸時代の人たちを身近に感じることができる作品でした。ぜひ他の古典も訳して欲しいです。
*私には「どすん」「座頭でないなら」が怖かったです
そしてプライドは、町人と侍の物の見方の違いがどこまでも悲しいお話でした。
丁寧にお礼を言っている様子からもわかるように別に身分の低いものを
見下す意識はなかったのでしょう。ただ餅売りには、そう見えてしまったのでしょうね
武士は食わねど高楊枝は曽祖父の口癖でした。思えば彼は明治の人でその父親は侍でした
自分には理解できない思想でしたが最近はどうにか想像できるようになってきました・・。