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ふらんす物語 (岩波文庫)
 
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ふらんす物語 (岩波文庫) [文庫]

永井 荷風
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

「現実に見たフランスは,見ざる以前のフランスよりも,更に美しく,実に優しかった.」明治40年7月,27歳の荷風は4年間のアメリカ滞在の後,憧れの地フランスに渡った.彼が生涯愛したフランスでの恋,夢,そして日本への絶望-日本近代文学屈指の青春文学を,発禁となった初版本の形で収める.(解説=川本皓嗣)

内容(「BOOK」データベースより)

明治四〇年七月、二七歳の荷風は四年間滞在したアメリカから憧れの地フランスに渡った。彼が生涯愛したフランスでの恋、夢、そして近代日本への絶望―屈指の青春文学の「風俗を壊乱するもの」として発禁となった初版本(明治四二年刊)を再現。

登録情報

  • 文庫: 446ページ
  • 出版社: 岩波書店; 改版 (2002/11/15)
  • ISBN-10: 4003104293
  • ISBN-13: 978-4003104293
  • 発売日: 2002/11/15
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 71,783位 (本のベストセラーを見る)
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25 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ribbon
形式:文庫
荷風が描く巴里の風俗は、まるで印象派の絵画を見るようで、読んでいると、瓦斯燈にきらめく街並み、着飾った貴婦人たち、立派な紳士たち、愛を語る恋人たちから、音楽に葡萄酒、マロニエを渡る風までが、時を超えてありありと目の前に感じられるような気がします。

この『ふらんす物語』は、世界が戦争で荒みきってしまう前夜の、最も華やかで美しかった「芸術の都、巴里」の儚い夢の記憶です。

お洒落な気分で読書したい時には、ぜひ。

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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ヒデボン VINE™ メンバー
形式:文庫
 この本は約100年前の出版当初は、「風俗を紊乱する」ってんで、発禁本扱いになっていたそうである。昨今は、「いたずらに性欲を刺激する」とかいうことで、発禁本となるようであるが、この本を読んだ私は性欲も刺激されなかったし、あそこを紊乱したとも思わない。

 むしろ、当時の「大日本帝国」の外交官はワシントンとパリに愛称を囲うくらいの羽振りのよさを決め込んでいたことが、どちらかといえば興味深い。本書によれば、月給800フランのうち、200フランくらいを月々のお手当として、ミッシェルちゃんに払っていたそうであるな。こんなことをリークしてしまったんで、「発禁」指定になったのかなあ。

 いずれにせよ、永井荷風の女好き、オペラ好き、おフランス好きを、本人が身をもって現地ルポしているのが、日本人として悲しくもあり、面白おかしいのである。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
まさに荷風自身が目指した「夜のような獏とした憂愁の影に包まれて、色と音と薫香との感激をもて一糸を乱さず織りなされた錦襴の帷の粛然として垂れるが如き」作品である。耽美派芸術家が描き出す絵画の如き散文詩。ふらんすに纏わる小品の数々は宝石の如く永遠の輝きを放つ。ジプシー女を見事に描く「蛇つかい」、のちの墨東綺譚を感じさせる傘を小道具にした「雲」、水煙草を飲むアラビアの老人が風景に溶け込むような「ポートセット」、苦力の姿に驚愕する「新嘉坡の数時間」など、荷風の風景と女を見つめる目には彼独特の感性が光る。圧巻は荷風が愛してやまない巴里をいよいよ去らねばならない時。その筆先からは悲哀のこもった情感が溢れ出す。「今や蒼然たる夜の衣も燦爛たる燈火の飾りを付けて、限りなき歓楽の夢に入ろうとしているのかと思えば、自分は暗い裏町の冷い寺院の壁に顔を押当て人知れず声を上げて泣きたいような気にもなる」第一次世界大戦前の、歴史上巴里が最も華やかかりし時代を荷風の筆が描き尽くす。黄昏の夢の如き作品である。
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