辻村深月を最初にこの本で読んだとすれば、わたしはこの人の他作品を全て読もうとはきっと思わなかっただろうなと思います。
そこそこ、うまくまとめてあるし、心がざわっとする怖さもあるんだけれど、何かあともう少し書ききれていないかんじ。
一番よかったのは「階段の花子」
これは、怖い。少しづつ日常からはずれていくその見せ方がうまく、最後までいってから張られている伏線をしりたくてまた最初にもどって読み返したくなる。
反対に「おとうさん、したいがあるよ。」
は意味がわからない。何がしたかったのだろう。登場人物の誰にも共感できないし、主人公がこの家が大すきだった理由もわからない。
作者はわりに筆が早いように思うのだけれど、この短編集についてはもう少し時間をかけて練り上げてほしかったなぁと感じました。