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ふたつの枷 [単行本]

古処 誠二
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商品の説明

内容紹介

戦地で問われる"究極の選択"とは?

終戦前後、外地に送られた日本兵にも帰還の可能性が。だが既に抜き差しならない関係になった現地人や、病を得た上官・同期が、生還の希望を危うくして・・・人間性が試される状況を描く中編4編。

内容(「BOOK」データベースより)

日本兵が陥った隘路とは?戦地の法則とは?つきつけられた選択とは?一兵士が抱く感情・判断・意志を、冷静な眼差しと丹念な描写で浮き彫りにする、体験記でも戦記でもない、古処誠二の戦争小説最新作。

登録情報

  • 単行本: 232ページ
  • 出版社: 集英社 (2010/7/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4087713571
  • ISBN-13: 978-4087713572
  • 発売日: 2010/7/26
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 459,089位 (本のベストセラーを見る)
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5つ星のうち 5.0 戦争という現在を生きる, 2010/8/7
レビュー対象商品: ふたつの枷 (単行本)
鋭さと暗さを増して、人間の業を掘下げている古処誠二の最新作。

負け戦に精神は限界をとっくに超え、肉体は病魔に蝕まれる。
食わなければ生きていけず、水を飲まなければ死んでしまう根本的な人間の弱さが晒される戦場。
生存が困難な山中でマラリアに蝕まれながら、ぼろぼろと崩壊していく部隊。
自壊していく部隊と自らの精神に耐える終わりのない苦しみ。
生と死が逆転し、死ねたものは幸いになる。
それでも、下士官として人間として父親として、ギリギリに踏みとどまる姿。
全ての虚飾を剥ぎ取った先に現れる、人間の痛ましく、時に気高くすらある姿。

文章もよく練り込まれ、感情表現を極限まで抑えています。
そして何より、「小説として表現される戦争」「過去の出来事としての悲劇」ではなく、「戦争を生きている兵士の、目を開いて見ている(生きている)現実」というスタンスが印象的です。
おおよそ想像もつかない生活の肌触りや、他の作家には描けない「生きる」ということのリアリティが、この一冊を他の作家の追いつけないレベルへと引き上げています。
目頭が熱くなりながらも、涙を流すことすらこの作品にはふさわしくないような気がして、腹の奥に何か重たく熱い、やり場のない感情がある読後感。
それにしても「接近」「ルール」「七月七日」等の傑作をさらに超えて、研ぎ澄まされていく筆致には驚きを禁じえません。
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