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28 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
冷静な視線,
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レビュー対象商品: ふがいない僕は空を見た (単行本)
読み出しは確かに「女による女のためのR-18文学賞」受賞作品で性描写が続く。 しかしテーマは性だけでなく、 人を思う気持ち、夫婦、嫁姑、親子、恋人と、 全編を通して登場人物が上手くつながっており、 作者の冷静な視線がどの人物に対しても陰日向なく降り注ぎ、 人間対人間で生まれる感情を描写している。 上手いな〜。 読みやすく、しかも思いが胸に残る。 面白いです。 どの章の主人公も応援したい気持ちになる。
27 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
狂おしいほどの哀しさと暖かさ,
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レビュー対象商品: ふがいない僕は空を見た (単行本)
誰一人とっても特別な存在ではなく,特別な言葉もなく,ありふれた,小さく,哀しく,そして暖かい人たち.その世界に引き込まれます.構成も素晴らしい.読後感はとてもいい小説です.短い言葉で語ることの出来ない世界があります.
41 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日陰から日向へ,
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レビュー対象商品: ふがいない僕は空を見た (単行本)
青少年のエロい妄想のような書き出しで、恥ずかしながら、いきなりグイグイと引き込まれた。高校一年生の斉藤卓巳は友人に無理に連れられコミケに出かけ、主婦あんずと出会った。“むらまさ”とかいうアニメのキャラクターに似ているという理由でかわいがられる。あんずの部屋に行ったついでに押し倒してみたら、そのままヤレちゃって、あとはずるずるとあんずの部屋にヤリに来る日々。年上の女性に台本を用意され、それに従いセックスをする。 「やっぱり妄想だよなー。」 ところが冷静になった卓巳が彼女から離れると、思いもかけない自分の心に気づく。普段着のあんず、自分の全く知らない本当のあんずに彼は恋をする。そして取り残される。 この愛と性欲の、強力な力を感じさせる最初の章「ミクマリ」は、それ自体が文学賞を受賞した完成された作品である。それにもかかわらず以降の展開への絶妙な布石となっている。 第二章の主人公はあんずである。いろんな点で恵まれないあんずの文章はやや舌足らずで、そんな女性にとって、性欲の存在はとても重要で切ない。変態と呼ばれてもかまわない、そんな日陰の住人のあんずは卓巳の残酷な未来を予想する。 このあと章毎に主人公を変えながら小説は展開していく。性欲が愛を振り回すのか、愛が性欲を振り回すのか、そもそも両者は分けられるのか。登場人物はそんな愛や性欲に傷付けられた、決して立派ではない人々だ。愚かと言っても良いかもしれない。 子供の頃から必死に生きてきた高校生は、バイトリーダーの心の奥底に抱えた闇を見て、初めて彼に心を赦す。また彼を赦す。そんな人々の優しさと善意と強さが少しづつ積み上がり、この小説は暖かな物語へと変わっていく。 そして卓巳を再び日の当たる世界へと送り出す。 読後には第一章「ミクマリ」では思いもしなかった暖かさが心に残った。 『ふがいない僕は空を見た』 読了後、私は晴れ渡った気分で空を見上げた。
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