ストレスフルな日常を生きる私たちは、ふとマイナス思考やネガティブな精神状況に陥ることがある。神経症患者だった著者は、独力で心をすっきりさせる手段として、号泣、爆笑、放心、鼓舞の四療法を挙げる。本書では、これらの療法へスムーズに入っていける映像・音楽・書籍などの作品を、著者の独断に基づいて選抜し、内容と著者ならではの感想を各々2〜3ページにわたって紹介している。
1969年生まれの著者が自身の人生を通じて選定・紹介された作品群なので、本書の面白さを深く理解できる読者は限定されるかもしれない。ただし、著者と同年代かつ思考の近い方が読めば、たとえ紹介された作品自体を知らなくても、読み物として「わが意を得たり」と頷けることしかり。また、著者の奥様(大原由軌子さん)のコミックの読者がお読みになると、ご夫妻それぞれの思考の相違などに触れることができ、大原さんちシリーズの番外編としても楽しめる。