私たちは日頃、ケイタイメール、本、新聞などで、文字を読んで、情報を得ています。でも、もし文字を読むことが出来なかったら? と想像してみてください。ものすごく不自由で、不安に感じられると思います。
吉田一子さんは、貧しくて学校に通うことができず、文字を習えませんでした。この本はそんな吉田さんが、どんな日々を過ごして来たかが描かれています。
商品の値段が読めないので、買い物はいつもお札を出しておつりをもらうこと。メニューが読めないので、外食をあきらめたこと。
吉田さんは、六十歳から文字を習い始めます。
病院で初めて自分の名前を書いた時。「しばらくして『よしだかずこさん』とよばれました。うれしくてびょうきもなおりました」。吉田さんの喜びが伝わってきます。
また、こんなこともありました。「えきで らくがきをみました。びっくりして はらたって なみだがでました」。
吉田さんは、「文字」が、いかに大切な道具かを、私たちに教えてくれます。