Exchange Server管理という仕事、通常のサーバ管理に必要なActive Directoryやメンテナンスの知識・スキルに加え、さまざまな通信機器や(特に2007ではサーバの役割がネットワーク上で分散されるので)ネットワークデザインの基礎知識も要求される。ユーザエンドのアプリケーションであるOutlookにも精通していなくてはいけない。関心領域が広く、フットワークの軽い技術者のイメージが浮かび上がる。
本書はExchange Sever 2007の展開計画からインストール、管理、OutlookやOWAといったユーザからの視点、セキュリティやコンプライアンス対策、モバイルとの同期まで、幅広い内容を平易に解説。中級ユーザ/管理者向けの内容に対するわかりやすさ、吸収しやすさの度合が高く、完成度の高い解説書。
しいて提言するなら、クライアントPCもサーバも使い慣れたユーザ/管理者を想定し、各操作法を統一されたフォーマットで詳述しなくてもよいのでは。第4章で二種類の管理用インターフェース、管理コンソールと管理シェルが紹介された後、3章にわたり、項目ごとに、両者の使い方が詳述される。GUIの前者なら説明不要な場合がほとんど、コマンドベースの後者であればコマンド一覧の方が実用性が高いだろう。近年のマイクロソフト製品が、全般により直観的なインターフェースを模索する中、解説書にも新しいパラダイムがあってもいいのでは、とふと思わされた。