1日8時間睡眠でひと月百冊の本を読み、三百枚の原稿を執筆する著者。単行本はもちろん、総合雑誌、文芸誌、週刊誌など、広告や目次にその名を目にしない日のほうが少ないくらいです。膨大な書物を読破し、驚異のスピードで原稿を書くその日常とはいったいどうなっているのか?――本書は、そんな著者が、実際にどう読み、どう書いているのか、具体的なテクニックをあまねく紹介します。
読む「目的」をはっきりさせる、役立つ本の選び方、抜書きの効用、ページを「折る」、「書くコツ」の身につけ方、取材でのメモの取り方など、効率的に読み、文章を上達させる秘策が満載。読むこと、書くことについて、多くの人が抱える悩みを解決する実践的なヒントがいっぱいです。著者が実際に使っている手帳やノート、筆記具などの写真もたくさん公開します。
社交も大好きという著者が、毎日の執筆の中で模索しながらつくりあげた、究極の読み方・書き方のノウハウ!!
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15秒で読み進む計算になる。
しかしもちろん著者はただ速く読んでいるわけではないし、速く読むことそのものを
読者に勧めているのでもない。それに彼が言う「読む」という作業は、1ページ目から
順に最後のページまで目を通すという類のものではない。本を効率よく読みたければ目
的をはっきりさせよ、と言っているのだ。そしてその自らが決めた目的を拡張してはな
らないと言う。たとえば、≪もしもあなたが、『赤と黒』を、フランスのサロン文化を
知るために読もうとしているならば、そこに目的を絞らなければならない。自然描写と
か、乗馬とか、ほかのことに気をとられてはいけない≫(p.57)のである。
書名に抵抗を覚え、いったんは買うのを躊躇したが、実際手にとって見ると実用書と
してなかなか有益な本だった。自慢話めいた書き方が気になる人もいるかもしれないが、
私は、そうしたことはこの手の本にはつきものだと思っているので、特に気にならなか
った。確かに目新しい話は少なかったかもしれないが、福田氏の取り入れている方法論を
知ることができたのは事実である。「誰でも知っていることを書いている」などと批判し
ていると誰からも学べないのである。
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