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ひとり旅 (文春文庫)
 
 

ひとり旅 (文春文庫) [文庫]

吉村 昭
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

終戦の年、空襲で避難した谷中墓地で見た、夜空一面から朱の光が降りそそいでいた情景。銀行の現金引出し専用機の前で、チャリンと出てきた十円硬貨一枚に一瞬頭が錯乱したこと。小説家を目指す少年からの手紙や、漂流記の魅力について―事実こそ小説である、という徹底した創作姿勢で知られる著者が遺した、珠玉のエッセイ。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

吉村 昭
1927年、東京生まれ。学習院大学中退。66年「星への旅」で太宰治賞を受賞。73年一連のドキュメンタリー作品の業績により第21回菊池寛賞を受賞する。他に「ふぉん・しいほるとの娘」で吉川英治文学賞(79年)、「破獄」により読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞(85年)、「冷い夏、熱い夏」で毎日芸術賞(85年)、さらに87年日本芸術院賞、94年には「天狗争乱」で大佛次郎賞をそれぞれ受賞。97年より芸術院会員。2006年7月31日永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 279ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/03)
  • ISBN-10: 4167169479
  • ISBN-13: 978-4167169473
  • 発売日: 2010/03
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By ishilinguist トップ500レビュアー
形式:文庫
 もはや吉村昭の新作を味わうことはできなくなってしまったが、本書は彼の残した数々の書きものを伝えてくれる。
 事実こそ小説、とのポリシーに貫かれて、一部の隙もない数々の作品を残してきたが、本書のエッセイは、それらの作品の裏話、あるいは小説からはとうていうかがい知れない吉村氏の素顔を垣間見ることができる。
 さすが吉村先生、と感心することもあれば、こんな一面もあったのかと頬を緩めたりと、味わい深い一冊となっている。
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13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
著者最後のエッセイ集。取材中の経験や発見、出会い等が小品として綴られる。どれも凛として風格があり言葉に無駄が無い。「史実自身がドラマだから」と作り話を排し、史実を忠実に追いかける。結果として敗者にも公平な眼差しを向け、歴史の新たな一面を掘り起こして来た。また時代の大きな転換点とその端緒にはほんの数年しかないと言い、幕末の転換期と太平洋戦争とを重ね合わせる。「戦艦武蔵」から始まり晩年の桜田門、天狗党、彰義隊といった作品を通して、時代の転換期を嗅ぎ取る意義を伝えた。インタビュー中の「長崎の女はあぶねえ」とは彼にしては意外な発言だと思いつつ「粋」を感じた。下町っ子の「粋」があったればこそ、司馬遼太郎とは違った歴史が見えたんだと改めて思い至った。
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