第1話が「ねこ」じゃなくて「ひとねこ」です。
そう、いきなり「これがひとねこペネです。」と始まります。いきなりファンタジーです。
ネコを飼ったことがある人は「うちのネコが人だったら。。。」と妄想したことがあることでしょう。
萩尾望都氏の「レオくん」もしかり。
いがらし氏はお得意のほのぼのしたシュールな世界を構築しました。
ねこなんだけどアパートで一人暮らし。ネコ友達が2本足で歩いてやってきます。
ネコなんだけど働いてみたくてかばんのつもりで枕を持ってお出かけ。ゴミ箱を会社として一日中居座って「がんばり」ます。
形だけを追っているようですが、果たして私たち「ひと」も、「会社とはこういうもの」「仕事に行くとはこういうもの」というスタイルの中に自分を押し込めていないとは言いきれるのでしょうか。
その際たるものが「ペネの俳句」です。
もちろんいがらし氏らしく不条理なまでに抱腹絶倒なのですが、そこには「季語・字数」という形式にとじこめることのできない、自由な発想をもつネコであるペネをあるいみうらやましがっているような、そんな気持ちにさせられます。
1巻で終わってしまっていますが、ある意味ちょうどいいのかもしれません。子供も大人も安心して読めて、どこかしょっぱい。
コレは名作です。