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ひたひたと (講談社文庫)
 
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ひたひたと (講談社文庫) [文庫]

野沢 尚
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

聞いてください。誰にも言えない、私の秘密を。
野沢尚 最後の小説
閉ざされた部屋に集まった5人の男女が、自らの心の闇を1人ずつ告白し合う著者の急逝により、この物語は2人目の告白で終わってしまったが、著者が目指した高みは、読む者の胸に激しく迫る。
巻末に北方謙三氏の弔辞を併録。
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

十二の深い傷跡を全身に刻んだ女のこと。少年に悪戯され暗転した小四の夏のこと。五角形の部屋で互いの胸の奥に封じ込めていた秘密を明かしたとき、辿り着くのは―急逝を惜しまれた著者最後の作品集。まさに着手寸前だった長編『群生』のプロット200枚も収録!野沢ミステリーが目指した高みが迫る。

登録情報

  • 文庫: 336ページ
  • 出版社: 講談社 (2007/5/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062757400
  • ISBN-13: 978-4062757409
  • 発売日: 2007/5/15
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 野沢尚さん急逝の為、遺作となった作品。そのため残念ながら未完となっています。
 ここの描かれる2人の人物の告白はとてつもなく重い物語でした。「十三番目の傷」は、情事を重ねる女性の体の12個の傷の謎を知ろうとする男の話。二点三転する謎は読み応えがあり面白かったのですが、それを探る男の心情に人間のエゴを感じ気が滅入りました。最後のおちは恐ろしくもあり悲しくもあり複雑な気持ちで読み終えました。
「ひたひたと」はこれまた人間の身勝手さが描かれています。語り部は女性となり、彼女は物語の最後にちょっとした復讐を企てますが、それがまた心痛なるラストになっています。
 もともと人間の闇をおもに表現する著者でしたが、この作品は一段と闇に踏み込んだ内容になっています。著者の最後の心境が垣間見れるような遺作となりました。未完であることは非常に残念ですが、著者らしい遺作と感じました。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
野沢氏の最後の小説で未完成ではあるけれど節々に野沢氏が選んだ選択を垣間見るかの様なセリフもあったりして胸に突き刺さります。これだけ刺激的な作品を書く人は二度と現れないだろうと思うとこの一冊の貴重さを感じます。野沢氏のファンの人なら絶対読むべきです!
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By シロフォン トップ1000レビュアー
形式:文庫
野沢氏最後の作品集。五篇の連作集となるはずだった小説のうちの二篇に加え、単行本にはなかった未発表の長編プロット『群生』が収められている。

連作は、五人の男女が五角形の部屋に集い、それぞれの秘密を語るという趣向の物語。全身に12の傷がある女性外科医について男が語る「十三番目の傷」。幼い頃性的被害を受けた女性が秘密を打ち明ける「ひたひたと」。いずれも衝撃的な意欲作だが、意欲より後味の暗さが勝っている感が。完成作品を読めば違った感想がもてたかも知れない。残念だ。

『群生』のプロットは、着手寸前のものとのことでかなり小説の形に近く、読み応えがある。心に空洞を抱えた人間たちの人生が幾重にもかさなり合う構造で、「罪と罰」というテーマに迫る。本当に完成作品を読みたかった。もしドラマ化されたらこの役は誰がいいか・・・と思わず考えを巡らせてしまう作品でもある。

ところで『群生』では、他の野沢作品にも例があるが、「手紙」が小道具として印象的に用いられる。だが「54歳の性風俗ブローカー」が娘に宛てて書いた七通の手紙の文章は、どこかそのプロフィールにそぐわない感じも受けた(プロット段階なので、完成時には手が加えられていたかも知れない)。ところでこの文の感触、どこかで読んだような覚えが・・・と考えたところ、野沢氏本人の文章(本の「あとがき」など)に似ているのだと思い至った。『結婚前夜』の「あとがき」でお嬢さんに宛てた短い手紙などと重ねて読んでしまう。「手紙」は野沢氏の「地」の文章に近いのかもしれないな・・・と勝手に想像しながら、今は亡き人の息づかいを感じる思いで、何度も読み返した。
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なんで死んじゃったんだろうな野沢尚
魅力的な登場人物、起伏あるストーリー、偏執的でありながらも何故か共感してしまうセリフの数々…。心の闇を抱え生きる現代の孤独な人間がここにいる。でもここまでの話を書... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: ドドスコ
シナリオライター
まさに「ひたひたと」という言葉がピッタリなホラー作品。
哀愁と寂寥感が作品全体に漂っている。
野沢尚は人間の光と闇を描く、天才だった。
投稿日: 5か月前 投稿者: スイスロール
未完だけに惜しい
「ひたひたと」と「群生」の2作が収められています。... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: ガリメロ
作者が自身を投影したともとれる作品
その他の作品と同様に、冒頭からぐっと掴まれる。隠してきた秘密を見知らぬもの同士が話す集まりというアイデアも面白い。この本の全作品に共通するのは、倒錯したエロティシ... 続きを読む
投稿日: 2009/5/9 投稿者: レバンネン
著者の息づかいが聞こえるようです。
野沢氏の作品は「破線のマりス」、「リミット」、「呼人」を読んでおり好きな作家の一人だったのですが、亡くなっていたとは知りませんでした。... 続きを読む
投稿日: 2007/6/18 投稿者: oasis
『群生』連鎖する悲劇
登場する二人の父親の姿が痛々しい、突然の息子の自殺にすべてをかけてその理由を探ろうとする父親、娘と会う事もできずにただひたすらに読まれる事のない手紙を書き続ける父... 続きを読む
投稿日: 2007/6/7 投稿者: 幸せの青い鳥
不本意な結果を残してしまった作者が不憫だ
 二編の小説が収められている。... 続きを読む
投稿日: 2006/9/28 投稿者: まる・ち
続きが読みたい・・・・。
そう願ってもかなわない、野沢氏の遺作。... 続きを読む
投稿日: 2005/10/9 投稿者: driven
心の闇!
野沢氏の遺作となった作品、タイトルの「ひたひたと」と「十三番目の傷」が納められている。読後とてつもない胸苦しさに襲われてしまった。... 続きを読む
投稿日: 2004/10/13 投稿者: kuroayu
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