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ひげよ、さらば (理論社の大長編シリーズ)
 
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ひげよ、さらば (理論社の大長編シリーズ) [単行本]

上野 瞭 , 福田 庄助
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 4,830 通常配送無料 詳細
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登録情報

  • 単行本: 780ページ
  • 出版社: 理論社 (1982/03)
  • ISBN-10: 465201029X
  • ISBN-13: 978-4652010297
  • 発売日: 1982/03
  • 商品の寸法: 20 x 15.8 x 4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 135,215位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By あず
小学生のころに初めて読んだときから、幼いのでよく判らなかったながらにも強烈に心に残った作品でした。うまく言葉に現せませんが、出会ったときから、この本を忘れられなくなりました。高校二年生になって、やっと自分のものとして手に入った本。読み終わったとき誰もが絶対自分のなかに何かを残されるはず。何回でも、読んでほしい作品です。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
☆☆☆☆☆ 2012/4/27
By 朝犬
単行本で八百ページ近い児童文学の大作(寝転がって片手で読むのはムリ)。
扱いは児童文学ですが、漢字が少ないだけで、圧倒的な質量は大人が読んでも十分読み応えのあるものです。自分は完全に本作の魅力のとりこです。☆五つじゃ足りません。

ナナツカマツカなる里の外れの丘に記憶喪失の若き猫、ヨゴロウザが迷い込む。それが物語の始まり。片目(という名の猫)の相棒となり、ほかの様々な野良猫や小動物と出会ったり、野良犬たちと決闘するなかで成長し、記憶を取り戻す。

粗筋だけ書いてしまえばそういうお話なんですが、単純な成長譚ではありません。成長譚というには成長の仕方が複雑であり、また成長の結果は苦く、なにかを得るカタルシスよりは、心かきみだされるやり場のなさが残る、そんな作品。表紙折り返しの内容紹介には「野良猫たちの叙事詩(バラード」)とあります。なるほどたしかに叙事詩かも。

この小説の多面的な魅力をどう伝えればいいのかな。里山の季節の移り変わりの美しい描写、それぞれに自由で自立した動物たちの魅力、主要登場動物たちの複雑な性格づけ、ストレートでクールなセリフの応酬、全体に漂うハードボイルドな空気感、そこかしこに立ち上る哲学的な匂い、いかにも児童文学らしい優しさ、根っこにある批判精神、政治的駆け引き、変化しつづける関係性、少年マンガのようなアクション、西部劇のような決闘、生存競争の冷徹な描写、なにげない猫の仕草の正確な描写、その仕草に関係のない思考内容をあてはめるおかしさ、猫の世界のとぼけたことわざ、ヨゴロウザをはじめとする言葉の響きの魅力、そして最後に訪れる余韻、、、、。そうしたものすべてが反応し合いながら八百ページに詰まっています。

ふと思ったのだけど、もしかしたら小説自体が猫の行動を模した作品なのかもしれません。気まぐれで、思いがけぬところで立ち止まりくつろぎ、獲物を見れば用心深く近づき、飛びかかる。猫にとって獲物を仕留めることだけが仕事ではなく、全ての行動が仕事であるように、この小説もただ結末を目指すのではなく、ときに物語を停滞させ寄り道したり同じような話を蒸し返す、そうしたすべてを含めた猫のような物語を描きたかったのではないだろうか、と。

なので、興味を持った方はぜひぜひ先を急ぐのでなく、細部を味わいながらじんわりじんわり余韻に向けて読み進めてくださいな。なんだかよく分からない不思議なタイトルも、きっと最後に苦さのなかに差し込む光のように腑に落ちるはずです。多くの人に読んでほしいけど、とくに猫好きには大推薦の一冊。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
児童文学としては異例の780ページと言う大著。量的にはボリュームがあるが、
作品の構成や登場人物の目標が極めて明快なので、一息で読むことができた。

この傑作への批評については、他のカスタマーの方々が優れたレビューの中で
自分の言いたいことを既に代弁してくれているので割愛するが、一つ付記しておく。

本作の読後に、作者の上野さんがインタビュー(現代児童文学作家対談7)の中で、
片目とは三島由紀夫であるとの発言をされていて、考えさせられる所があった。

その事を念頭に置くのとそうでないのとでは、本作の衝撃的な結末に対して
異なった感想を抱くのでは無いか?と思い、記した次第です。駄文、御容赦願います。
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