PS2用ゲームソフト『ひぐらしのなく頃に祭』のガイドブック。
『祭』は時間さえかければコンプリートに然程困る作品ではなく、「攻略本」にそれほどの価値を見出せなかったのですが、アニメ版『ひぐらしのなく頃に解』に、『祭』のオリジナル部分が一部導入(随分形は変えられていますが)されていたので、その部分の「解説書」として本書を購入しました。一読後、想像以上に『ひぐらし』の全体像がしっかりと解説されており、非常に満足のいく一冊だったという印象です。
本書は大きく分けて「ギャラリー」(23ページ)、「道曝し」(61ページ)、「産落し」(14ページ)、「夢醒し」(105ページ)、といった構成になっています。
冒頭の「ギャラリー」は『祭』の版権イラスト集。かなりレアなイラストも含まれています。
「道曝し」は「攻略本」の部分。要素のフルコンプ方法が詳細に記されています。ただこのゲーム、バックログやセーブデータの充実、進行表の存在、クイックロードの快適さ等、時間さえかければやがてはコンプリートできる仕様となっている上、字にして記すと逆に分かり辛くなってしまっている部分もあり、やはり必要性を感じませんでした。ただピンポイントで困っている方には有難い情報ですね。
「産落し」はキャラデ、ディレクター、そして原作者のインタビュー。併せてコンプティーク誌上で連載されていた原作サイドの制作秘話も収録されています。
この本で何より価値があるのは、人物・背景・事件等を詳細に解説した「夢醒し」でしょう。『祭』に留まらず、『原作』にもかなり踏み込んだ解説となっており、資料的価値は充分。「用語辞典」も嬉しいです。ただ、完全に種明かしなので読むのに注意は必要ですね。巻末に収録されているディレクター氏書下しによる短編小説も、やや尻すぼみながらコメディとして充分楽しめる内容ですね。
紙媒体の解説書としては満足出来る内容だと思います。