『ひぐらしのなく頃に』第5編『目明し編』をコミカライズ。作画は『綿流し編』を非常に美麗な画風で描き出した方條ゆとり氏が担当されております。
『ひぐらしのなく頃に』と言う作品は1〜4編までが「出題編」、5〜8編までが「解答編」と銘打たれている通り、「出題編」ではあえて事件の真相を見せず、様々な矛盾や疑問を投げかけるのみに止め、「解答編」にてその真相やそれを引き起こした根本的な原因が明らかにされ、「出題編」にて描かれた惨劇を回避する手段を模索すると言う構造になっています。
中でもこの『目明し編』は、第2編『綿流し編』のダイレクトな裏ストーリーにあたり、この2編で一つの物語となっていると言っても過言では無い程密接に絡み合っています。当然ですが最低でも『綿流し編』を知っている事が前提となっていますのでご注意を。
この『綿流し&目明し編』は『らぶらぶ編』と称される事もあるように、恋愛感情が非常に大きなキーとなっている編ですが、方條ゆとり氏の画風は正しくそのど真ん中をついていますね。詩音が悟史に恋心を抱くきっかけとなるシーンや思いが募っていく野球シーン、そして祭り前日の電話シーン等、胸が詰まるようなシーンの連続です。
反面、他のキャラはかなり不気味さや不可解さが前面に出されていますが、そのギャップも見事に表現されており、実に『ひぐらし』らしい衝撃を読者に与えてくれます。特にレナの不気味さや沙都子の壊れ方は徹底して描かれており、このギャップの凄まじさは充分に一見の価値がありますよ。
今後舞台を昭和58年に移し、『綿流し編』にダイレクトにリンクしていく訳ですが、"あの"展開が"この"絵で描かれる事に期待せずにはいられませんね。
蛇足ですが、アニメ版『目明し編』には非常に重大な欠落があります。このコミック版ではその欠落部分もしっかり描写されそうな雰囲気がありますので、原作をご存知無い方は是非ご一読を。