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ひきこもりの〈ゴール〉―「就労」でもなく「対人関係」でもなく (青弓社ライブラリー (49))
 
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ひきこもりの〈ゴール〉―「就労」でもなく「対人関係」でもなく (青弓社ライブラリー (49)) [単行本]

石川 良子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「働け」「仲間を作れ」。的はずれを含めた多くの批判にさらされ、「回復」へと駆り立てられるひきこもりの〈当事者〉たち。彼/彼女たちが抱く不安や焦燥を聞き取り調査から描き、必要なのは回復をめざさせるのではなく彼/彼女らを理解することと主張する。

内容(「BOOK」データベースより)

「仲間をつくれ」「働け」。的はずれを含めた多くの批判にさらされ、「回復」へと駆り立てられるひきこもりの“当事者”たち。対人関係の獲得や就労の達成という「社会参加」とそうすることの意味のはざまで、「なぜ働くのか/なぜ生きるのか」と彼/彼女らが抱いている不安や焦燥を、聞き取り調査をとおして描き出す。そして、「自己防衛戦略」や「存在論的不安」などの視点から、“当事者”たちにとって「ひきこもる」とはどのような経験なのかを浮き彫りにする。必要なのは“当事者”に共感することではなく、むやみに「回復」をめざさせるのでもなく、彼/彼女たちを理解することだと主張・提言する社会学の成果。

登録情報

  • 単行本: 251ページ
  • 出版社: 青弓社 (2007/9/22)
  • ISBN-10: 4787232762
  • ISBN-13: 978-4787232762
  • 発売日: 2007/9/22
  • 商品の寸法: 18.4 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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39 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By klov
形式:単行本
ひきこもりについて、丁寧なインタビューに基づいた本。
方法論的にはエスノメソドロジー的なので、統計に基づいた客観的検証、というわけではない。
しかし丹念なインタビューから浮かんでくる「ひきこもり」の実態からは、彼らの抱く「実存的不安」の根深さが良く分かる。
「なぜ働くのか?」「なぜコミュニケーションしなければいけないのか?」そうした実存的な疑問を持ってしまった彼らに、「とりあえず外に出ろ」「とりあえず働け」という声をかけるのは間違っていることが分かる。
そしてそうした日常生活のルーティーンから外れた責任は、必ずしも全て彼らにあるわけではない。彼らに「なぜ?」という疑問を抱かせてしまった社会の現状も変える必要がある。
本書では彼らの「なぜ働くのか?」という実存的疑問に答える必要性を説きつつ、明確な答えは出していない。だがそれで良いと思う。「ひきこもり」の人々が持つ背景は人それぞれだからだ。
逆に言えば、世に出回っている「引きこもり対策」は、引きこもりを十把一絡げに扱い、彼らの持つそれぞれの背景を無視してしまっていると言える。
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24 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ひきこもりの当事者とはみずからを語りえないものだから、当事者の言葉は誰にも聞き取られない。著者の石川氏は当事者に寄り添って言葉を聴き取ろうとする。6年におよぶ営みの末、当事者の心の声が聞こえてくる。

『ここで決めよう、と思ったのね。生きていくか、やめるかをね。で、生きていくのだとしたら、その、当時あたしが怖かった、人を傷つけるとか、人から傷つけられるっていうことが、その頃ものすごく怖くって、でも生きていくということはそれを引き受けていくってことなんだと。で、それを覚悟しなきゃいけない。(ーーー)それがやっぱり、決めたんだよね、自分のなかでやっていくっていう方をね」

ギデンズに依拠した実存的疑問の記述はなくもがなとも思えるが、当事者みずからが語るこころの声を引き出した功績は大きい。11名の『インフォーマント」のインタビューアーを努めた石川氏のすぐれた聴く力がなければ当事者の言葉を引き出せなかっただろう。石川氏には今回未公表の4名の方のインタビューについても何らかの形で発表してほしい。
 
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 著者のフィールドでの経験の結晶です。フィールドでの経験が着地しながら問題と遊離せずに展開されます。「ひきこもり」の社会的な経過が辿られます。大部分は当事者とのインタビューを基にした立論です。民俗学の「聞き取り」を彷彿させます。私自身「不登校」「ひきこもり」の当事者と接する中で、<ゴール>とされる「就労」、「対人関係」に疑問を抱いて来ました。「健康サポーター」としての「ストレス対処」を考える場面でも「スキル」もさることながら「自己肯定感」の重要性を感じて来ました。氏は「存在論的な問題」「実存的問題」に焦点を当てます。専門教育と一般教養(セブン リベラルアーツ)、「すぐ役立つはすぐ役立たなくなる」(例 工業教科目と生産原理論)と同列の問題と考えられます。
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