小学校低学年のころから飼い始めた犬が死んだとき、犬がいなくなるとともに自分の子供時代がこれで終わるんだ、というような不思議な感覚を覚えました。この小説は、子供のとき公園で犬をひろった姉弟が主人公で、姉が23歳、弟が高校3年生になったときの、犬が晩年を迎えたときの話だったので、なんとなく懐かしく思いながら読みました。
正直、完璧主義な姉とマイペースな弟の二人の主人公に感情移入できませんでしたが、ヤンキー崩れっぽい義理の兄の気持ちとか、姉に脅迫文を送った犯人の言い分とか、関係ないのに隣人が犯人を知ってしまう理由とか、主人公をとりまいている人たちのほうの気持ちがなんとなくわかるような気がしました。正しい、正しくないは置いといて…。