登録情報
|
著者の取材によるノンフィクションですが、
他の仕事がうまく行かなかった人がスワンベーカリーで努力して責任を持って仕事をこなし、いきいきと働いている様子が鮮やかに描かれています。
登場するみなさんから勇気や元気をもらいました。
スワンベーカリーというのは障害者の(特に経済面での)自立を目的に設立されたパン屋さんで、銀座店に端を発し、現在では全国に10店舗以上構えるまでに成長しています。
創設者である小倉氏は「仕事を通して生きがいを感じ、どんどん社会に出て行こう。スワンベーカリーはその橋渡しだ。」と語るように、本書を読むことで経済的な自立もさることながら、働いている本人の精神面での自立も読み取ることができます。特に自分に何ができて何ができないかをきちんと把握しており、「まず自分にできることをどんどんやっていこう」という姿勢には強く心を打たれました。私の兄も知的障害をもっており、経済面でも意識の面でも社会の中で働くことがどれほど大変かは日々感じてますが、その両方を企画・実現し成功している点でスワンベーカリーの存在意義は非常に大きいと感じています。
本書は児童文学なども手がける著者によってとても読みやすく丁寧に書かれているので、小学生の人でも抵抗なく読むことができます。内容も実際に働いている人や経営者へのインタビューなど、現場の声が数多く収録されているので、スワンベーカリーの職場や働いている人の雰囲気がきちんと伝わってきます。
小倉氏が取り組んできた福祉事業やスワンベーカリーについてもう少し詳しく知りたい方は「小倉昌男の福祉革命―障害者「月給1万円」からの脱出」をお勧めします。
一つ残念なことは、働いている人たちのの写真が少ないことだ。取材には応じても、写真の掲載について、本人や家族の了承が得られなかったのだろう。生き生きと仕事をする障害者のぜひ見たい。
|
この商品のクチコミ一覧
関連トピック一覧のアクティブなトピック
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|