Webでこちらの作者さんを知り、その後ワルプルギスと本作を読んだのですが、
今回は正直なところ少し残念でした。(好きな人ごめんなさい)
登場人物一人一人の人間性に共感できるような深さまで描写がされていないような気がします。
「はいこの人はこうね。はい次」とされているような。
表層的な人物像→本当はこんな一面があったんだ、という展開を取ってはいるのですが、
この作者さんの力なら、もう一段階掘り下げられるような気がします。
また、「呪い」が人格への制限装置という位置づけで終わってしまったのが残念でした。
この作品において「呪い」は物語の発端であり、問題を解決するための鍵でもあるのだと思いますが、
自分や息子の大きな犠牲を払ってまで呪わなければならなかったという母親たちの動機、
また呪いをかけられた皇子たちが、呪いに込められた思いや呪いをかけた母に対してどういう価値観を持っているのかが良く分かりませんでした。
基本的には復讐を目的としてかけられた呪いのはずだと思うのですが、
実際の呪いの内容はその目的と論理的に結びつかないことにも疑問が残りました。
つまりは呪いの存在意義が良く分からないのです。
表現されたいことや人物の数に対して、ページ数が少なすぎたのでしょうか。
または、レーベルの対象年齢層が低いためにあえてこういう作りにされたのかも?
辛口なことばかり言ってしまってすみません。ですが、自分はこの作者さんのお話がとても好きです。
また次の作品も楽しみにしています。