装丁が可愛い本です。オールカラーで、少し懐かしい色調の写真がふんだんに使用されており、女性が手に取りたくなるような雰囲気が漂っていました。
ただ、編者の好みが強くでていますので、読者の好き嫌いがはっきりと分かれる編集内容だったと思いました。
本のタイトル『はじめまして京都』だけでは、どのような内容の本なのか分かりませんので、本の帯に書かれている文を載せてみます。
「『暮らすようにのんびりと』 京都を旅してみませんか。」というコンセプトで本書は綴られています。「みんなにおしえたいもの。こっそり自分だけのものにしたいもの。この本は、私たちの暮らす大好きな場所がたくさんあふれています。」という内容なのです。
「雑貨店おやつ」の店主トノイケミキさんとフリー・エディターでライターの宮下亜紀さんとの共同執筆の本です。お二人のお気に入りのカフェや雑貨のお店、そして京都の好きなスポットが写真と優しい文章で綴られていました。
それぞれの好みが反映されていますので、感性があえばとてもワクワクするような気分になるでしょうし、同じようなトーンのお店が続きますので、他のコンセプトを求める人には合わないかもしれません。
つまり個人的な興味が万人に愛されるのは難しい訳ですから、そのあたりは本書を手に取らないと理解できないことでもありました。その意味では書名の後に副題が必要でしたし、違う観点からの取り上げ方があった方が、「暮らすようにのんびりと」の幅広さが伝わったと思っています。
京都の町家もそうですが、結構不便でも長年の愛着がその家に脈々と続いているからこそ、今でも愛して好んで住んでいるわけです。
そのような懐かしさや温かさが感じられるお店はもしかしたら現代人の安らぎの場、憩いの場として捉えられているのでしょう。他の場所では少なくなりましたが、京都には至る所にそのようなお店や場所があります。
本書で掲載されなかった場所も含めて自分のお気に入りのお店を見付けるということも京都観光の楽しみの一つなのかも知れないという感想を、本書を読んで持ちました。