著者はCCC(TSUTAYA)の創業者である増田さんです。
本書は、CCCがこれまで20余年間行なってきたことを通じて、
「企画」とは何か?、企画を売るためにはどうすればよいか?について、
増田さん自身のお考えを述べておられています。
本書は3つ観点で整理できると感じました。
1. CCCとはどんな会社なのか?何を目指すのか?
2. 企画とは何か?企画会社とは何か?
3. これからのビジネス(パーソン)には、何が必要か?
以下、3つそれぞれの観点で整理してみます。
1. CCCとはどんな会社か?何を目指すのか?
CCCは「企画会社」であると著者は仰っています。
CCCに関する記述は散らばっているのですが、整理すると下記です。
○創業以来のコンセプト(→現在も不変である)
・カルチュアを「いつでも」「どこでも」「だれにでも」提供する
・消費者に新しいライフスタイルを提案する
○強み
・人と企業が集まるプラットフォームを確立している
・本格的なデータベースマーケティングを実現している
○目標
・世界一の企画会社になる
○実現へ向けた戦略
・お客様のちょっとした喜びや幸せのために考え「仕組み」を作り続ける
・競合戦略は、自分の力で一番になれる、商品と商圏を選択すること
・CCCのグループリソースを生かせる企画人間を育成する
2.企画とは何か?企画会社とは何か?
本書では色々な所に「企画の定義」が登場しますが一貫性は無く、
様々な表現で語られています。印象的なものを引用します。
・企画は、人間にしかできない楽しい仕事(本書の書き出しの文です)
・企画とは、情報の収集力と、それをどう組み合わせるかという力
・どういうモノを作るか、どういう売り方をするか、どういう仕事をするか
ということに関して、「どういう」にあたる部分が企画
・企画は、ヒトの理解の領域を超えたもの
→一般には理解されないことを考え出し、収益をあげるのが「企画会社」である。
3.これからのビジネス(パーソン)には、何が必要か?
著者の主張は下記です。
・自ら主体的にビジネスを創造できるヒトでなければならない
・ビジネス社会での勝敗は、企画力の差で決まる
→よって、「企画人間」でなければ生き残れない
そして、上記主張の根拠として、企業のあり方に問題提起をされています。
・事業会社は、売上高の前年同期比ばかりを意識するが、これが問題である
・業績を伸ばしたいという事業会社の発想はマーケット・インである
・マーケット・インで発想する企業は、結果を手っ取り早く得るために市場のニーズに
合致した商品をサービスを作り売上げを立てようとする
・しかし、社会の構造変化に伴い、想定しているお客様は既に存在しない可能性がある
・これからのビジネスに求められるのは、プロダクトアウトである
→よって、これから求められる人材要件は、プロダクトアウトができるヒトである。
最後に、はじめて語られる企画の「虎の巻」という本書のタイトルは、第6章を指します。
そこには、増田さんが1991年2月に作成したという「企画のセオリー」を20カ条として
公開されています。