著者は、哲学に欠かせない推論や観察、論理などは、考えるためのいくつかの技術にすぎず、問題解決のもとに取捨選択してうまくつなげることこそ重要であると語りかける。融通無碍(ゆうずうむげ)に足場を変え軽やかに踊るように、新しい風景と出あいながら一歩を踏み出すこと。絶えずチューニングして過敏な楽器のような状態で、自分の心にひびく「あ、そうか!(ヘウレーカ)」という神の声に耳を澄ますこと。「考える」という営為を、哲学や論理学の領域にとどめることなく、人や物事の新たな関係、新たな意味を生みだすプリミティブな力として大切にするよう促している。
読み終えて、「ヘウレーカ!(わかった)」とアルキメデスのように叫ぶわけにはいかないだろうが、情報の演算処理に追われがちな大人の思考回路を、一瞬リセットしてくれるかもしれない。(土肥 菜) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
「考えるってどうすること?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか?
本書では、「考える」とはどういうことなのか、どうすればもっと上手に考えられるようになるのかを、心なごむ絵とともにやさしく解き明かします。たとえば、なぞなぞを解くことが哲学のきっかけになっていたり、なにげなく見ている夜空の星から「問題」の本質が見えてきたりする――そんな、身近な例をたくさんあげて、「考える」ということの本質に迫ります。また、身近な話題だけでなく、論理学によって、よく言われる「論理的に考える」ということは、実はできないということも証明します。
見えているものをそのまま見ているだけでは考えることはできません。無知や無秩序からは問いは生じないからです。見えない枠組をはずし、いろんな知識をもち、いろんな理論を引き受けるからこそ、多くのことを鋭く問い、考えられるようになるのです。
本当の「考える力」が身につく哲学絵本。
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そんなに考えてばかりいても、実は何も見つかったりはしないのだ。逆に少し忘れるくらいの方がいい。身体を動かして、行動し始めた方がいい。
そういうことにまた改めて気づくことが出来ました。わかっているようで、忘れていることなんだよね。
野矢さんの本は何冊か読んでいるけど、この本はかるーく読めます。装丁もグッド。
考えるってのは、ないものを認識することという記述には目から鱗が落ちた。
#日々、仕事で「To BeとAs Isのギャップがどうしたこうした」と議論しているのに、
#その根本的なことをここまでズバリとは言えなかった。
あるがままにすべてを受け止めれば、確かに問題はなにもなく、
考えることもない。
でも、それでは進歩というものはないのであろう。
また、「型」を知っているからこそ、「型破り」も認識できるというのも
日々考えていたことを見事にいわれた気がする。
型に対する「守」がなければ、「破」も「離」もないよな。
「頭の外で考える」というのも新鮮だった。
打ち合わせでも、頭から口を経由して言葉として出してこその考えであろうし、
ホワイトボードに考えを書き表してこその考えだろう。
外に出してこそ進歩があると思う。
文庫本ですが、横書きで新鮮ですし、文と関係ありそうななさそうなイラストが
またいい感じです。
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