哲学の基本テキストが文庫化されたものですが、非常にわかりやすくて面白いです。
著者の著作は他にも少し読んだことがありますが、著者の文章は誠実というか、実直というか、ユーモアの欠片もなくて大好きです(笑)
本書のようなテキスト形式の本にピッタリ。
ソクラテス以前から始まって現代の哲学までの概説というような哲学史的なものはもちろん、初めの半分程は哲学することそれ自体の目的や方法についての解説になっていて本当に素晴らしい内容であり、何度でも読み返すことになると思います。
また、東洋思想にも触れているところに本書の特長を見出すことができるでしょう。
あとがきには、本書の対象は基本的には哲学の初学者だが、ある程度哲学を学んだ人達、さらには哲学の専門家にも読むに耐え得る書物だと書かれています。
この点、個人的には、『はじめて学ぶ哲学』という表題がつけられてはいるものの、本当に今まで哲学に一度も触れたことのないような読者が読むには少々キツいかと思いました。
一通り哲学に馴染んだ人が知識を整理するには格好の一冊だと思います。